企業のマーケティング活動における意味的価値の創出プロセスに関する研究
Project/Area Number |
21K01741
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
秋山 秀一 兵庫県立大学, 社会科学研究科, 教授 (30388889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 雲鎬 日本大学, 商学部, 教授 (10410383)
猪口 純路 小樽商科大学, 商学研究科, 教授 (40405486)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 意味的価値 / デザイン / ネットワーク / 中小企業 / ミラノサローネ / デザイン・ディスコース / ネットワークオーケストレーション / デザイン思考 / アート思考 / マーケティング |
Outline of Research at the Start |
本研究は、製品やサービスの意味的価値がいかに形成されるのかという点について考察する。製品の機能的価値と意味的価値について、延岡(2017)は両者を統合する統合的価値(SEDAモデル)を提示した。また、Verganti(2009)は意味的価値の生成を伴う革新をデザイン・ドリブン・イノベーションと名付け、様々な解釈者のネットワーク、デザイン・ディスコースの重要性を示した。 本研究ではそれらの既存研究を踏まえ、そこでは十分に議論されてこなかった中小企業やそのネットワークを通じた意味的価値の創出プロセスに注目する。事例研究を通じてマーケティングとデザイン研究を補完する理論的枠組みの構築を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、製品やサービスの「意味的価値」が企業のマーケティング活動やネットワークを通じていかに形成されるのか、という点について考察するものであ る。 本年度は引き続き国内外の文献レビュー、事例分析を中心に研究すすめ、意味的価値の創出プロセスについて考察した。特にデザインと企業との関わりについて、毎年イタリア・ミラノで開催され家具を中心とした国際見本市として知られるミラノサローネ(Milano Salone)に注目し、そこに出店する日本企業や中小企業への調査を行った。具体的には、Milano Salone 2023(期間:令和5年4月18日~23日)の会場及び同期間にミラノ中心部開催されているミラノデザインウィーク(Milano Design Week)に出展する日本企業、デザイナー、関係機関(JETROミラノ事務所)へのヒアリング調査と意見交換を行い、今後の研究のための関係構築を図った。 この調査により、本研究で注目する中小企業と他者との連携よる意味的価値の創造について、企業とデザイナー双方の立場からそのプロセスの一端について検討を行うことができた。すなわち、企業が他者と関係を構築するプロセスにおいて、企業が解釈者(interpreter)を発見し彼らと関係を構築する際には、双方において意味的価値の創出に強い関心と合意形成が必要であり、ミラノサローネはその象徴的な場としての役割を果たしているという点である。 これらの検討の一部はR5年度の共著論文に活かされたが、R6年度において追加的な調査を行い、理論的課題の検討や導出した仮説にもとづく事例分析を行い、研究課題についてさらに考察し、論文の執筆と学会報告を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響により昨年度実施できなかった国際見本市の現地調査を行うことができた。しかし、その後の継続的な調査や論文執筆が予定した通りには十分進展しなかった。その理由としては、直接的には学内での部局長としての業務が多忙となったことであるが、そのような状況の中でも研究を進めていかねばならないと考えている。研究業績としては予定通りではなかったものの、理論仮説の検討や次年度に向けた準備は一定できたものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度は、R5年度に行った調査結果を踏まえ文献研究を進めることにより仮説を精緻化し、複数の国内企業等に対するインタビュー調査を行う。調査対象は国内のデザイン導入企業や関係団体、国際見本市に出展する企業等の予定であり、結果を分析し学術論文としてとりまとめる。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)