企業の市場適応行動パターンとその成果:製品ポートフォリオの動態的分析に基づいて
Project/Area Number |
21K01763
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
中村 世名 専修大学, 経営学部, 准教授 (80846577)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 市場適応 / 製品ポートフォリオ / 製品導入行動 / 製品開発 / 企業の意思決定 / 競争ダイナミクス / 非持続的な競争優位 / 非持続的な優位性 / リスク-リターン分析 / オーストリア経済学 / リスク・リターン分析 / 資源配分 / 新製品開発 |
Outline of Research at the Start |
企業は、製品ポートフォリオの資源配分を随時変更することによって、変動する市場へ適応しようと試みている。しかし、そうした動態的視点で製品ポートフォリオを定量的に分析した研究は乏しい。そこで本研究では、(1)文献レビューと企業インタビューを通じて、企業の採用している製品ポートフォリオ変更戦略のパターンを識別し、(2)プレスリリースや産業専門誌などの質的データと民間調査会社のレポートから収集する成果データを組合せて、清涼飲料水産業の製品導入行動と製品成果に関する大規模なデータセットを構築し、(3)分析を通じて、各戦略パターンの促進/阻害要因とそれらが企業成果に及ぼす影響を探究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトは、企業の製品ポートフォリオを動態的な視点から理論的かつ実証的に分析し、採用されている製品ポートフォリオ変更戦略のパターンを特定し、それらのパターンの促進/阻害要因と企業の成果に与える影響を探究するという目的を有するプロジェクトである。 研究プロジェクトの3年目に該当する本年度は、以下の3つの成果を得た。第1に、先行研究レビューや事例分析を通じて、製品ポートフォリオの変更戦略は「スピード」と「柔軟性」が鍵であること、また、柔軟性には「変更間隔の柔軟性」、「変更領域の柔軟性」、「変更手段の柔軟性」といった次元が存在し、どの次元において柔軟であり、どの次元において硬直的であるかによって企業の製品ポートフォリオ変更戦略をパターン化することができる可能性を見出した。第2に、先行研究レビューや事例分析を通じて、トップ・マネジメント・チームがどの評価軸(戦略適合の観点・バランスの観点・価値最大化の観点)を重視して製品ポートフォリオをマネジメントしているかによって、変更戦略のスピードと柔軟性が左右される可能性を見出した。第3に、トップ・マネジメント・チームの重視するポートフォリオの評価軸と変更戦略パターンの関係性、および、変更戦略パターンと企業成果の関係性を定量的に分析するために必要なデータを収集し、データセットを拡張した。データセットの拡張は継続中であり、プロジェクトの4年目に該当する次年度は、データセットを完成させ、分析を実施し、その結果を学会にて報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、昨年度検討していた概念モデルを一部修正し、新たな変数を追加したため、予定外のデータ収集作業に取り組むこととなった。この新たな変数の測定に必要な作業により、予定していた実証分析を完了させることはできなかった。他方で、次年度の中頃までに段階的に検討する予定であった製品ポートフォリオ変更戦略のパターンの特定、製品ポートフォリオ変更戦略のパターンを促進または阻害する要因に関する概念モデルの提唱、製品ポートフォリオ変更戦略のパターンと企業成果の関連についての概念モデルの提唱を本年度中に達成した。これらの進展を踏まえ、本研究プロジェクトは概ね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究プロジェクトの4年目に該当する次年度は、本年度に提唱した2つの概念モデルの実証分析を完了することが目標である。この目標を達成するために、データセットの完成を急ぐ必要がある。時間を要するテキストデータの入力作業は、研究費を活用して外部に委託する計画である。これにより、効率的に研究を推進していくことが可能となる。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)