Project/Area Number |
21K01820
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07100:Accounting-related
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
橋本 尚 青山学院大学, 会計プロフェッション研究科, 教授 (00189490)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
|
Keywords | 内部統制 / 長寿企業 / ガバナンス / カルチャー / COSO / コーポレート・ガバナンス / 統制環境 / 全社的リスクマネジメント / 持続可能性 / 企業文化 |
Outline of Research at the Start |
わが国は世界に名だたる長寿企業大国である。企業が長年にわたり存続してきた背景には、組織の統制環境など内部統制上の強みが関係している。そこで、本研究では、持続可能な内部統制という切り口からわが国長寿企業の内部統制に関するインタビュー調査を行い、グローバルスタンダードとの比較を通して、わが国企業固有の内部統制の特徴を明らかにし、研究成果を国際的に発信する。また、合わせてわが国内部統制報告制度の将来像を提示する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
わが国長寿企業の内部統制に関する大阪および函館における現地調査ならびにインタビューの結果から以下の知見(長寿企業の秘訣・傾向)が得られた。すなわち、①経営理念に関しては、社会貢献を基にした経営理念を有していること、②ガバナンスに関しては、社是・社訓などにより固有の価値観・信念が醸成され、それが継承されていく中で、各社のカルチャーや統制環境そのものとなり、良好な内部統制の基盤を形成するとともに、経営者の経営判断の拠り所にもなっていること、社長の暴走を止める仕組みがあること、後継者としての次世代経営者育成を重視していること、 ③事業経営のあり方(ERMの視点から)に関しては、堅実さ、正確さを重視する文化があること、本業重視の事業展開と事業ポートフォリオやリスクテイクの姿勢を貫いていること、 実現可能性を重視した事業計画が策定されていること、④内部統制に関しては、経営目標を実現するための内部統制が整備・運用されていること、である。インタビュー調査の項目は、基本的にはCOSOのERMフレームワークに沿って作成したものであるが、各社の長年にわたる活動は、意識せずともCOSOのフレームワークに沿ったものとなっており、長寿企業がこれらのソフトローやベストプラクティスを先取りしていたという点も貴重な研究成果であった。 なお、これらに関連して、COSOが最近公表した5つの報告書(人工知能の可能性を最大限に発揮する、クラウドコンピューティングのためのERM、ブロックチェーンと内部統制、デジタル時代のサイバーリスクマネジメント、コンプライアンスリスクマネジメント)についての邦訳版の監訳を行い、COSOのホームページなどに掲載した。
|