女性会計士のキャリア形成とその問題点:ロールモデル提供側と使用側からの分析
Project/Area Number |
21K01822
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07100:Accounting-related
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
松原 沙織 東海大学, 経営学部, 教授 (10514961)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 貴宏 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (20649321)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 女性会計士 / ロールモデル使用者 / ロールモデル提供者 / 監査法人 / インタビュー / ロールモデル / 女性活用 / 会計士 / 女性の活用 |
Outline of Research at the Start |
女性の社会進出を支援することは喫緊の課題の1つである.申請者が注目する公認会計士など,専門職に関しても女性活用に関して課題がある点を指摘できる.例えば,現時点で日本の大手監査法人でパートナー (最高位) として働く女性会計士はいずれの大手監査法人も数パーセントにすぎない.これまでの研究を通して,妥当なロールモデルが提供されているか否かが女性会計士の活用に大きな影響を与えうることが浮き彫りになった(Sealy & Singh, 2010; Singh et al., 2006).以上を踏まえ,本研究は,日本の文脈を考慮に入れた上で,女性会計士に関するロールモデルのあり方を検討する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,ロールモデル提供者と使用者の視点より,これまで行ったインタビューデータを基に基礎的な分析を行った.具体的には,日本の社会的・組織的コンテクストを考慮した上で,Adamson&Kelan(2019)とGibson(2003)の枠組みから,これまで行ったインタビューデータを検討し,ロールモデル研究へ新たな方向性を見出している. まず,Adamson&Kelan(2019)に基づき,ロールモデル提供者(Big4で働く女性パートナー)である女性パートナーが,「3Cs+Humbleness」という特徴を持つ点が確認された.次に,Gibson(2003)に基づき,ロールモデル使用者である若手・中堅女性会計士が,キャリア初期にワークとライフの観点から「自分にもできる」と思えるロールモデルを,身近な存在に求めている点を確認した.特に,ジェンダー不平等を中心とする社会的・組織的コンテクストは,この傾向をより強めることが明らかにされた. 多くの若手・中堅女性会計士が,ワークとライフを両立しながらBig4以外で働き続けるキャリアを模索している状況を踏まえると,キャリアの段階に合わせて,Big4以外の働き方を考慮した多様なロールモデルを提供していく必要があると考えられた.特に,キャリアチェンジを考え,自己を形成するために最もロールモデルが必要とされるキャリア初期に,ワークとライフを考慮した多様なロールモデルを提示する必要があると考えられる. 研究成果として下記が挙げられる.松原沙織(2002)「多様なロールモデルの実現-女性会計士の更なる飛躍を見据えて-」『東海大学紀要 政治経済学部』第54巻,53-62頁
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,順調に研究が進み,これまで行ったインタビューデータを基に,ロールモデル提供者側及び使用者側に関する基礎的な分析を行った.ロールモデル提供者側の聞き取り調査のうち7割を終えることができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り進めて行く. 【2023年度,2024年度】2年間かけてロールモデル提供側とロールモデル使用側の双方にアプローチし,インタビュー調査とデータ分析を推進した上でそれぞれの視点から執筆する.研究会報告なども行っていく. 【2025年度】最終年度は,インタビューデータの分析を完了し,日本の女性会計士に関してロールモデル使用者と提供者の齟齬に焦点を当てた論文を完成させる.国際学会で発表の機会を探りブラッシュアップしていく.会計分野の国際ジャーナルに投稿することを想定している.
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)