| Project/Area Number |
21K01889
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
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| Section | 一般 |
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| Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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| Research Institution | Aichi University |
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Principal Investigator |
田靡 裕祐 愛知大学, 文学部, 准教授 (80619065)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 圭三 摂南大学, 現代社会学部, 准教授 (20612360)
米田 幸弘 和光大学, 現代人間学部, 准教授 (40555257)
吉岡 洋介 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (90733775)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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| Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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| Keywords | キャリア / 職業的地位 / 労働条件 / 仕事の質 / 仕事の価値 / 職務満足感 / 労働倫理 / パネル調査 / 労働観 |
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| Outline of Research at the Start |
職業的地位や労働条件は，キャリアの初期段階の若者たちの労働観（仕事の価値，労働倫理，職務満足度など）をどのように形成し，変化させるのか．また反対に，労働観は，その後の彼女ら・彼らの職業的地位や労働条件に，どのように作用するのか．本研究では，同一の個人を一定のあいだ追跡するパネル調査を実施し，キャリアの形成過程における格差の生成メカニズムに，労働観がどのように寄与しているのかを，定量的な手法によって明らかにする．
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，初期キャリアの段階にある若年層（20・30歳代）の働き手を対象としたパネル調査を実施し，職業的地位や労働条件（仕事の質）と労働観（仕事の価値や職務満足度，労働倫理など）の双方向的な因果関係を定量的に明らかにすることである．働き手の職業的地位や労働条件などの要因は，その後の労働観をどのように規定するのか．また反対に，労働観はその後の職業的地位や労働条件などをどのように規定するのかといった問いに対して，計量社会学的にアプローチする．
本年度は，全4回を計画していたパネル調査のうち，3回目および4回目の調査を実施し，2年にわたる調査を完了した．3回目の実査は，2023年6月30日から7月10日にかけて行われ，有効回答数は900ケース（1回目の有効回答数に対して61.3％）であった．また4回目の実査は，2024年2月22日から3月1日にかけて行われ，有効回答数は876ケース（1回目の有効回答数に対して59.6％）であった．4回・2年間という，パネル調査としては比較的に短く小さい規模ではあったが，初期キャリアの一端について様々な角度から詳細に追跡した希少なデータを得ることができた．
調査の完了が年度末となったため，本研究の中核的な問いにかかるパネルデータの強みを活かした分析は，いまだ準備段階にとどまっている．その一方で，予備的な分析や，データの一部を使った分析については順調に進んでおり，いくつかの研究成果が出ている．たとえば職場の同僚や上司との飲食（共食）は，職場のコミュニケーションを活性化し共同性を高めると考えられるが，それと同時に，職業的な充実にかかわる職場評価や，自らが担っている職務に対する態度と関連することが明らかとなった．この知見については，経済社会学会の第59回全国大会にて発表し，査読付きの紀要論文にまとめた．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は，全4回を計画していたパネル調査を完了させた．当初の計画よりも，調査のスケジュールが全体的に後ろ倒しとなり，第4回調査の実施（パネル調査全体の完了）が本年度末となってしまった．追跡調査の間隔を狭める（前倒しにする）ことも検討したが，キャリアの個人内変化を捉えるためには，たとえ完了が遅れたとしても，間隔をできる限り長くとった方がよいと判断した．
スケジュールは遅れたものの，調査そのものは順調に完了し，質の高いデータが得られた．全4回のデータの連結（パネルデータの構築）はすでに終えており，パネルデータの強みを活かした分析の準備は整っている．また職業的地位や労働条件，労働観など個別の変数ごとに，2年間にわたる調査期間中における変化の有無について，記述的な分析を進めている．ただし，自由記述によって回答を収集した職種や業種のアフター・コーディングについては，本年度末の調査完了を待って作業を始めることとしたため，現時点では未着手である．
パネル調査全体の完了が遅れたことから，本研究の中核的な問いにかかる分析には至っていない．その一方で，基礎的な分析や，データの一部を使った分析についてはいくつかの研究成果が出ており，学会での発表や紀要論文（査読付き）として公表することができた．以上のことから本研究の進捗は，現時点ではやや遅れていると判断している．
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| Strategy for Future Research Activity |
まずは，未着手のまま残されている職種と業種のアフター・コーディング（SSM職業分類や日本標準産業分類にもとづくコーディング）を完了させ，パネルデータを完全なものとする．
その後，研究分担者それぞれの関心に沿って，本研究の中核的な問いにかかる分析に着手する．すでにある程度の段階まで進捗している個別の変数についての記述的な分析の結果をふまえ，とりわけ調査期間中に職業的地位や労働条件および労働観の変化を経験した働き手に注目し，どのような要因がそうした変化をもたらしたのかについて，因果的なメカニズムの詳細に踏み込んだ分析を行う．研究成果については，研究分担者らと検討を重ねつつ，次年度中の学会発表や学術論文での公表を目指す．
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