Exploratory research on the uniqueness and value of peer staff
Project/Area Number |
21K01954
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
相川 章子 聖学院大学, 心理福祉学部, 教授 (60383303)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | ピアスタッフ / ピアサポーター / ピアサポート / 価値 / 役割 / 固有性 / 倫理 / 業務 / 倫理規定 / 業務指針 / リカバリー |
Outline of Research at the Start |
精神保健福祉領域においてピアスタッフ(疾患や障害の経験を生かして仲間のリカバリーに貢献するスタッフ)が参画することで、利用者、ピアスタッフ双方のリカバリーが促進することが立証されている。しかしながら日本においてピアスタッフの固有性および価値は不明確であるためさまざまな課題も生じている。 本研究は、日本におけるピアスタッフの固有性および価値を明らかにすることを目的として、ピアスタッフへの実態調査およびモデル事例のフィールド調査を実施し、ピアスタッフが生き生きと働き、リカバリーが促進される雇用のあり方を整備することで、今後のピアスタッフの効果研究等の基盤づくりに貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
精神保健福祉領域において、「(パーソナル)リカバリー」は欧米諸国をはじめWHOも掲げるなど、国際的に共通目標とされている。リカバリーとは、精神疾患や障害があってもだれもが地域社会にて自らが望む暮らしができることであり、その過程をリカバリーというとされている。リカバリーに欠かせない存在がピアスタッフであることが多くの研究で立証されている。ピアスタッフとは、自らの経験を活かし、ピアサポートの感覚を大切にして、同様の経験をしている仲間のリカバリーに寄与し、共にリカバリーを目指すものをいう。つまり、ピアスタッフは精神障害者のリカバリーに欠かせない存在と言える。 ただ、ピアスタッフを雇用すればリカバリー志向への変革が起こるものではなく、ピアスタッフの価値を活かして働く環境づくりが重要とされている。現状、ピアスタッフが働く上で遵守すべき価値および倫理と、それらを踏まえた役割、業務について、日本において明文化されたものはなく、また雇用方法や働き方の多様さ故、孤立、葛藤、辞職等の課題が示されている。 そこで、本研究は、日本におけるピアスタッフの価値および固有性について明らかにし、それらを発揮できる環境づくりとなる倫理規定および業務指針(に類するもの)を策定する。また、雇用ガイドライン(に類するもの)を策定し、ピアスタッフの価値が発揮される雇用環境づくりに貢献する。 ピアスタッフおよび研究者の協働の研究会を立ち上げ、毎月オンラインにて検討した。8月にコロナによって対面開催が不可となり、オンラインにて研究ミーティングを開催した。2月から3月にかけて福岡、札幌のピアスタッフと専門職等との協働型運営事業所にてシャドウイング等フィールドワークを実施した。これらを通して、ピアスタッフの価値および固有性について言語化し、検討を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、当初予定していたフィールドリサーチおよびワークショップの実施が大幅に遅れたことにより、研究全体の見直しが必要となった。フィールドリサーチは、2月から3月にかけて実施することができた。ワークショップについては、当初8月に予定していたが、コロナの状況を鑑みて、中止し、オンラインに切り替えて、内容も変更して行った。研究協力者より対面でのワークショップ開催は研究目的達成のためには不可欠との意見を踏まえて、コロナの状況を確認しながら、2023年度初めに実施することとした。また、当初、ピアスタッフの倫理綱領(案)、業務指針(案)の作成を目的としていたが、研究協力者との議論を通して、ピアスタッフにとって必要なものとして、倫理綱領(案)、業務指針(案)を作成する前提としてのコアヴァリュー(核となる価値)の作成が必要となり、まずは「ピアスタッフとして大切にすること」(コアヴァリュー)の作成が進められている。ピアスタッフのコアヴァリューののち、倫理綱領(案)、業務指針(案)、雇用ガイドラインを作成する予定となる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究目的であるピアスタッフの価値および固有性を明らかにするにあたり、当初の研究計画を変更し、ピアスタッフの「コアヴァリュー(大切にすること)」をもとに、倫理規定(案)および業務指針(案)、雇用ガイドラインを策定する計画へ変更する。 【調査Ⅰ】ピアスタッフのコアヴァリュー(核となる価値)の作成にむけて、研究協力者らとのディスカッションを重ねて「ピアスタッフの大切にすること(案)Ver1」を作成する。 【調査Ⅱ】「ピアスタッフの大切にすること(案)Ver1」をもとに、「倫理規定(案)Ver1」、「業務指針(案)Ver1」を策定する。日本ピアスタッフ協会協力のもと、ピアスタッフへのウェブ調査を実施する。これらの結果をもとに、研究班で検討し、「倫理規定(案)Ver2」、「業務指針(案)Ver2」を作成する。 【調査Ⅲ】「ピアスタッフの大切にすること(案)Ver2」「倫理規定(案)Ver2」、「業務指針(案)Ver2」をもとに、ピアスタッフのモデル的な働き方を行う3事例(北海道、長野、福岡)にてフィールドリサーチを行い、ピアスタッフへ意見聴取を行う。それをもとに改訂し、「倫理規定(案)Ver3」、「業務指針(案)Ver3」を作成する。これらをもとに「雇用ガイドラインVer1」を策定する(2024年度末)調査研究がコロナの影響によって遅れていることを鑑みて、業務指針および雇用ガイドラインは、2025年度以降の研究となる場合もある。 日本ピアスタッフ協会ホームページにて公表し、全国のピアスタッフおよび雇用主等が、ピアスタッフの価値および固有性を活かした働き方ができることを目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)