Project/Area Number |
21K01961
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
|
Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
永井 邦明 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (80823567)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 敬之 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (50331153)
佐川 佳南枝 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (70610955)
山川 みやえ 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (80403012)
松原 茂樹 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10399248)
原田 瞬 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (10824667)
川崎 一平 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (20848725)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
|
Keywords | 認知症 / 図書館 / 共生 / バリアフリー / 多業種 / 環境評価 |
Outline of Research at the Start |
公共図書館は全国に3000以上あり、どの世代も気軽に利用できる。公共図書館は認知症当事者も他の人々と同じように自然な形で地域に溶け込むことができる貴重な場になると考えられており、その役割に注目が集まっている。しかし、公共図書館を活用した現在の認知症施策は地域住民に対する認知症の啓発事業に偏重している。認知症当事者が公共図書館を利用しやすくするための取り組みは殆ど見当たらず、認知症者の利用を妨げている環境も明らかにされていない。本研究では、認知症当事者が他の人々と同じように公共図書館を快適に利用できるようにすることを目指し、「認知症者の利用を想定した公共図書館の環境評価指針」を作成する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
共図書館は全国に3000以上あり、どの世代も気軽に利用できる。公共図書館は認知症当事者も他の人々と同じように自然な形で地域に溶け込むことができる貴重な場になると考えられており、その役割に注目が集まっている。しかし、公共図書館を活用した現在の認知症施策は地域住民に対する認知症の啓発事業に偏重しており、認知症当事者の利用を支援するという点においては活発に事例報告が行われていない。そこで本研究では、認知症当事者が他の人々と同じように公共図書館を快適に利用できるようにすることを志向し、公共図書館において環境評価を実施している。今年度は、1か所の公共図書館にてキャプション評価を用いた物理的環境に関する意見の抽出を行った。研究協力者は、認知症当事者、当事者の家族、認知症支援に携わる専門職であった。得られたデータを確認したところ、良いと示された評価の具体例に「柱にトイレの場所が大きく表示されていて分かりやすいこと」、悪い点と示された例に「認知症当事者が実際に本の自動貸し出し機を扱った際、20秒程度操作されない場合に画面がリセットされる機能が働いたこと」などが挙げられていた。これらのデータを取りまとめたところ、「わかりやすい表示」「設備の増強」「安全の確保」「イベントの実施」などの対応策が必要となることが示唆された。現在、これらの成果を演題登録しており、学会で発表する予定である。複数の公共図書館でデータ収集を繰り返すことで、公共図書館を軸に認知症当事者を含めた共生社会の在り方を考えるための知見が得られると考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、認知症当事者が他の人々と同じように公共図書館を快適に利用できるようにすることを志向し、複数の公共図書館において環境評価を実施する予定である。今年度は、新型コロナウイルスの影響により、公共図書館にて研究者や研究対象者が集う機会を十分に確保できなかった。また、研究者が図書館内やその近隣の構造を動画撮影する機会を得られなかった。よって今年度の研究活動は、1カ所の公共図書館におけるデータ収集にとどまった。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初想定していた公共図書館以外の図書館にも研究協力を要請し、複数の公共図書館においてデータ収集を行う。また、データ収集の方法は必ずしも対面に限定しない。研究者または研究協力者が図書館内やその近隣の構造を動画撮影し、Zoom等のコミュニケーションツールを活用しながら遠隔でキャプション評価を軸とした環境評価及び、インタビューを実施することを検討する。
|