社会福祉法人の地域貢献としてのコミュニティソーシャルワークに関する実証研究
Project/Area Number |
21K02032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
妻鹿 ふみ子 東海大学, 健康学部, 教授 (60351946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 智明 横浜創英大学, こども教育学部, 教授 (00515736)
岩本 裕子 関西国際大学, 教育学部, 講師 (00632358)
石井 祐理子 京都光華女子大学, 健康科学部, 教授 (10367956)
南 多恵子 京都光華女子大学, 健康科学部, 准教授 (10455040)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 社会福祉法人 / 地域貢献 / コミュニティソーシャルワーク / 事例研究 / 質的調査 / マネジメント / ミッションの構築 / トリガー |
Outline of Research at the Start |
本研究は、社会福祉施設を運営する社会福祉法人に求められている地域貢献活動の具体的な中身や方法について、それがコミュニティソーシャルワーク実践としてまちづくりや地域福祉につながるものであることを、先進事例の質的調査から明らかにするとともに、より多くの社会福祉法人が実践の力量を身につけるために必要な、理論にもとづいた実践手法を提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、優れた地域貢献をしている社会福祉法人の調査を行った。機縁法に依って調査対象法人選定したが、加えて取り組みが雑誌に掲載される、担当者が学会に登壇して報告をする等一定の評価を得ていることも重視した。研究会での議論によって9法人を選定してインタビュー調査を実施した。インタビューに際し、インタビューガイドを作成し、半構造化面接の形をとった。実施後録音データから逐語録を作成し、分析を行った。 2018-2020年実施の「住民との協働における先進事例の調査研究」から明らかになった地域貢献をめぐる7つの仮説①哲学の存在②社会福祉法人の新たな価値の創造③目利きの力を持つ④地域特性を生かしたオリジナリティのある取り組み⑤担当者の配置⑥トリガーの存在⑦職員への浸透 を明らかにすべく、調査を行った結果、インタビュー内容は演繹的に(1)地域特性と課題(2)法人の特性(3)地域貢献活動の内容(4)マネジメント体制(5)地域貢献に取り組んでのプラス評価(6)実施にあたっての難点(7)社会福祉法人の持つ強み/弱み(8)今後の展望に分類して整理することができた。以上の8つの項目ごとにテキストデータを帰納的に分類(コーディング)し、そこから何が言えるかを明らかにした。 22年度末の時点で明らかになったことは、制度的な要請によってスタートした地域貢献活動が事業として成果を出すには一定の要素で構成されるプロセスを踏まなければならないということである。そのプロセスとは、①ミッションの再構築とそれを組織内に染み込ませる工夫×②地域貢献のできるマネジメント体制の構築の2点がベースにあり、そこに決定打としての「トリガー」が加わる、という図式で描かれるものである。以上述べた「ミッション再構築とその染み込み」×「マネジメント体制構築」×「トリガーの存在」という図式が地域貢献を成立させているといえそうである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度は、2021年度に実施できなかった調査を積極的に行い、計8法人において、マネジメントの担当者(何らかの形で法人運営にかかわっている)にインタビュー調査を行った。当初は9か所を予定していたが、3月中に双方の都合の良い日程を調整することができず、1か所は、2023年度に調査を持ち越すことになったことと、分析の作業については、やや遅れており、2022年度夏に調査を行った4か所の分析に着手したところである。夏までには4か所に加えて後半に調査を行った4か所の分析を行うと共に、8か所の調査結果をもとに最後の1か所では仮説を確かめる調査を行いたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
①9か所の先進事例の調査から何が言えるか、明らかになったプロセス(ミッションの再構築とそれを組織内に染み込ませる工夫×②地域貢献のできるマネジメント体制の構築)にトリガーが存在することで、地域貢献が成立する、という前半4か所の調査結果を踏まえ、後半5か所の調査データを分析し、4か所の調査から明らかになったことが「確からしい」といえるのか、検証する。すなわち、「ミッション再構築とその染み込み」×「マネジメント体制構築」×「トリガーの存在」という図式が地域貢献を成立させているといえそうかどうかを検証する。 ②上述の図式を実践仮説として検証し、社会福祉法人の地域貢献として理論化する。 ③これから、本格的に地域貢献に着手しようと考えている社会福祉法人の担当者に、取り組むべきポイントを学んでもらうための研修を企画し、参加法人を募る。募集にあたっては、日本ボランティアコーディネーター協会、県レベルの社会福祉協議会などの協力を得る。 ④研修を実施する。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)