Project/Area Number |
21K02035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
野村 裕美 同志社大学, 社会学部, 教授 (90411058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稗田 里香 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (30439715)
伊達 平和 滋賀大学, データサイエンス学部, 准教授 (70772812)
堀 兼大朗 滋賀大学, データサイエンス教育研究センター, 助教 (00817398)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 救急隊員 / ソーシャルワーカー / 地域に潜在するアルコール問題 / 消防と福祉の連携 / 重層的支援体制整備事業 / 精神障害にも対応した地域包括ケアシステム / 早期発見 / 早期介入 / ネットワーク構築 / 消防本部 / 連携・協働 / 重層的支援体制整備 / 連携協働 / 越境 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、重層的支援体制整備構築における、社会福祉協議会に属する社会福祉専門職(コミュニティを基盤に活動するソーシャルワーカー)と消防本部救急隊員(救急救命士)が参入するプラットフォーム(連携協働の場)構築研究として位置付ける。本研究の目的としては、①人々のLife(生命・生活・人生)に関わる社会的孤立の発見および介入には、地域生活課題にファーストタッチできる救急隊員の参入が不可欠であること、②救急隊員と社協の社会福祉専門職(ソーシャルワーカー)が多機関協働による継続的な支援実行における連携のプロセスにおいて協働できる場があると、地域生活課題への早期発見介入が促進されることを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
消防本部救急隊員が積極的に地域の保健医療福祉介護等の専門職とネットワークを構築し、地域連携の体制整備を強化するモデル地域へのフィールドワークを継続(愛知県豊田市消防本部等)して行った。豊田市消防本部の取り組みは、消防本部が、豊田市役所、一般医療機関のソーシャルワーカー(MSW)、社会福祉協議会の職員等とのネットワークをさらに拡大し、重層的支援体制整備事業が本格実施される中で整理を積み重ねていることが明らかとなった。救急搬送を契機とする市内4病院とはすでに開発してきたEMーPASSを強化し、4病院以外の医療機関や不搬送事例、メンタルヘルス不調に起因する事案についての対応をさらに検討を重ね、支援会議へとつなぐべく、救急隊員、所内担当課、さらに市役所福祉総合相談課へと行政内連携がスムーズに進行するための体制整備に着手していた。地域に潜在化する福祉ニーズ等は、解決できなければ状況は深刻化をしてしまう。福祉ニーズにすぐに介入できない要因として、個人情報保護法の壁や、相談体制に乗せることについての本人の同意がとれないなどがこれまで大きな壁となってきた。本市ではその整理を行い、情報提供シートなどのシートなどを開発し、新たな制度を積極的に活用しようとしていることがわかった。 ニーズ把握のためのスクリーニング項目をこれまでも設定していたが、今回、ヤングケアラーに関するチェック項目が新たに追加されていること、また、アルコール依存、医療中断等は継続して項目が残されていることもわかった。救急医療におけるアルコール関連問題に関わる実態調査等の資料収集、先行調査も収集し、最終年度に持ち越している量的調査に向けての質問紙作成に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は3年間の研究計画であったが、新型コロナウイルス感染拡大の余波が残る地域の福祉専門職への調査は最終年度に持ち越すこととした。さらに研究期間を1年延長することとした。延長することとなったが、先駆的地域連携モデルへのフィールドワークを長期間にわたり実施できた。その成果により、連携構築のプロセスに長いスパンで参与観察することができた。予定していた課題に取り組むことができている。地域に潜在するアルコール関連問題に焦点をあてて、地域連携体制を支える地域の専門職(社会福祉協議会の相談員等を予定している)に向けての量的調査の質問紙を確定させ、最終年度に調査実施及び分析等に取り組むこととする。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの3年間の豊田市消防本部での参与観察は、地域包括ケアシステムと地域共生社会施策との接続部分である、地域に潜在する地域福祉課題にファーストタッチする救急隊員の活動を早期発見・早期介入の仕組みに組み込むための重点ポイントを把握することができた。潜在する地域福祉課題は、解決に向けての困難性を包含するものが多いが、ファーストタッチする専門職としての力量並びに早期に連携介入できるプラットフォーム作りが求められる。最終年度は、調査対象を当初の予定を変更して限定して実施する。協力の内諾を得ている社会福祉協議会の相談員を対象に、人々のLife(生命・生活・人生)に関わるどのような社会的孤立事例に遭遇しているか、また、遭遇した際にどのように対処しようとしているのかを明らかにする調査を実施する。
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