Project/Area Number |
21K02045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
笹山 哲 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90215749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 愼一 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (00172825)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | こころのケア専門家 / スピリチュアルペイン / 電子連絡ノート / 在宅医療 / 情報共有システム / エンドオブライフ・ケア |
Outline of Research at the Start |
スピリチュアルペインに対処するには、従来の医療職では時間的にも能力的にも困難である。エンドオブライフ・ケアにはそれに寄り添って「傾聴」し理解できる「こころのケア専門家」の参加が望まれる。 今回、看取りまで行っている医療機関の賛同を得て、従来の在宅医療チームに「こころのケア専門家」を新たに加えて、その有効性の検証と問題点の洗い出しを行う。さらに患者本人のみならず家族の苦悩を、非医療職である患者・家族や介護職でも入力・閲覧ができるクラウド型在宅医療情報共有システムを改良し、「こころのケア専門家」が傾聴した内容を的確に必要な時に必要な人と共有できるシステムを構築して、その有効性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、患者本人、家族、「こころのケア専門家」、他の多職種それぞれのプライバシーと信頼関係に配慮するため、各々の心のケア情報については、「こころのケア専門家」をアクセス権のプライマリー管理者とする仕組みについて、さらに検討を行った。 「こころのケア専門家」および患者・家族のコメントやメッセージ等のテキスト情報の分析に、疑似データを用いてテキストマイニングやクラスター分析等を行うとともに、機械学習プログラムを用いたテキスト分類について、ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、ナイーブベイズ等の教師あり学習を中心に行った。これらから、「こころのケア専門家」入力情報や患者・家族のコメントの秘匿度設定の自動化や患者・家族の苦悩の分類・分析に結びつく可能性のある基礎的データを収集することができた。 本年度も引き続き、情報共有システムとしての「電子連絡ノート」アプリケーションの機能について検討した。現状では、患者・家族を含め全スタッフ間で情報を共有するという完全にフラットなシステムである「電子連絡ノート」を改良して、「こころのケア専門家」が傾聴した内容(心のケア情報)を必要な時に必要な人とだけ共有できる仕分けシステムを構築する手法・仕組みについて更なる検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまでは、新型コロナの影響により、各医療機関はいろいろな対応に迫られながら日常業務を遂行しているため、こころのケアやスピリチュアルペインといった全人的なケアの深度を高めることが難しい状況にあったが、ようやく落ち着きを取り戻し、本来の在宅の場で研究を実施可能な状況が得られつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
改良版「電子連絡ノート」の有用性の検討を、在宅で看取りまで熱心に行っている3つの医療機関と2名の「こころのケア専門家」の協力を得て実施する。 活用状況について、患者、家族、在宅チーム、「こころのケア専門家」への質問紙及び面接調査を行い、面接調査はM-GTAを用いて分析し、さらに患者・家族の精神的健康状態をWHO-5 精神的健康状態表を用いて分析する。 情報共有システムに記録されたログ・コメント等の基本統計量について統計分析するとともに、投入した医療資源の量を調査し、量的及び質的研究の手法を併用して「電子連絡ノート」活用の有効性を検証する。 「こころのケア専門家」および患者・家族のコメントやメッセージ等のテキスト情報は、引き続きクラスター分析やテキストマイニングを行うとともに、機械学習プログラムを用いた、テキスト分類および分析を行うことにより、「こころのケア専門家」入力情報の秘匿度設定の自動化や患者・家族の苦悩の分類・分析に役立てる予定である。
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