失語症者の実用的コミュニケーション能力に着目した支援プログラムの開発と活用
Project/Area Number |
21K02047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
坊岡 峰子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (80405521)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 失語症 / 実用的コミュニケーション能力 / CADL / 実用的コミュニケーション-CADL検査- / コミュニケーション支援 / 実用コミュニケーション能力評価 / 実用的コミュニケーション / 拡大代替コミュニケーション(AAC) / コミュニケーション能力評価アプリ / コミュニケーション評価・支援 / 失語症者用アプリ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、失語症者および日常の会話相手となる家族や介護者などに対して、コミュニケーション支援をすることを目的に、残存する実用的なコミュニケーション能力に着目した支援プログラムを開発する。 このプログラムは、①失語症者の発語以外のコミュニケーション能力の評価、②その結果に基づく失語症者および、家族・介護者など会話相手のトレーニングにより構成する。 ①のコミュニケーション能力の評価を行うツールとして、専用アプリを開発する。また、支援するターゲットの1つには、失語症者向けのコミュニケーションアプリを開発し、その活用も含む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、言語機能の完全な回復が困難である、中等度から重度の失語症のある人を対象とした、「失語症者の実用コミュニケーション支援プログラム」の開発と、その支援の検討である。令和5年度までに、既存の「実用的コミュニケーション能力検査(CADL)」の改訂をベースに研究をすすめてきた。この改訂にあたっては、CADL日本版の編集責任者から、原版作成者に承諾を得ている。 改訂に向けて、臨床現場の言語聴覚士から、本検査に関する使用の現状や必要と考える改訂点を把握する目的で、米国で市販されているCADL第3版と日本版を比較する項目も含めたアンケート調査を実施した。本結果は、令和5年の日本コミュニケーション障害学会において「CADL実用的コミュニケーション能力検査の改訂に向けたアンケート調査」として発表した。 さらに本結果をふまえ、具体的な改訂案を部分的に作成し、失語症者に実施し、現版との結果を比較し、今後の課題を考察した。本研究の結果は、本年6月に開催される、日本言語聴覚学会で、「CADL改訂にむけてパイロットスタディ」として発表が決まっている。 そして最終年度の本年は、これまでの研究結果をふまえ、さらに図版のアプリ化や現代の生活様式に合わせ、かつ簡易な実施が可能となるよう検討中である。研究過程では、常に日本版の編集責任者の指示を仰ぎながら進めている。新型コロナ感染症も5類に移行したこともあり、これまで以上に失語症者に協力依頼が可能となったため、改訂版を試作しデータを収集し、改訂版(試案)までを完成させる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ禍では、直接失語症者からデータを収集することが困難であった。さらに新型コロナウィルス感染症が5類に移行してからも、データ収集に協力頂く予定であった失語症者やそのご家族の体調不良などで、被検者の確保が難しかった。 また、実施できても、失語症者の疲労感を勘案し、大きな負担をかけてのデータ収集はできず、1回の時間や実施日の間隔などを調整する必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果をふまえ、本研究の目的である「失語症者の実用コミュニケーション支援プログラムの開発」にむけて、まず失語症者の実用的コミュニケーション能力評価法を<試案>まで完成させる。内容的にはこれまでに検討してきた、図版などのアプリ化もすすめる。 データ収集にあたっては、これまで以上に失語症者の人数を増やして協力を依頼していく。データ収集にむけた協力は、近隣の病院などにも依頼していく。 被験者は失語症であり、検査協力には負担も伴うことであり、状況にあわせて実施の日程を柔軟に調整していく。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)