未凍結および微凍結での熟成処理が食肉の品質・呈味成分・調理特性に及ぼす影響
Project/Area Number |
21K02142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
細見 亮太 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (20620090)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 熟成 / 未凍結 / 微凍結 / スーパーチリング / 食肉 |
Outline of Research at the Start |
スーパーチリングは氷結点を境に食品中の水分の物理的状態(未凍結および微凍結)が大きく異なるが、未凍結および微凍結状態での食肉の熟成を比較した研究は見あたらず、食肉熟成中の氷結晶の有無による品質・成分変化への影響はこれまで明らかにされていない。そのため本研究では、未凍結・微凍結熟成が食肉の品質・呈味成分・食感・調理特性に及ぼす影響を比較評価し、スーパーチリングを用いた食肉熟成処理の特性の理解を深め、食肉の付加価値向上技術としての確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
食肉の呈味・風味やテクスチャーを向上する目的で熟成は広く用いられ、チルドよりも低温のスーパーチリング(0℃~-5℃, SC)での熟成が近年注目を集めている。SC帯は氷結点を境に食肉中の水分の物理的状態が異なり、0℃~凍結点では未凍結、凍結点~-5℃では部分的に氷結晶の生成が見られる。そのため、SC帯を用いた熟成といっても、凍結点を境にして、食肉熟成中の成分変化に与える影響には大きな違いがある。今年度は、食肉中の水分の凍結が細胞の損傷に及ぼす影響および遊離アミノ酸の増加に関与するプロテアーゼの活性の評価を行った。熟成期間中、1週間毎に食肉をサンプリングし、薄切切片を作成して、ヘマトキシリン・エオシン染色を実施した。+2℃および-1℃(未凍結)熟成では、筋肉組織の損傷は見られなかったが、-4℃試験区では、大部分の構造は維持していたが、一部に氷晶核形成で内部崩壊した細胞が確認された。熟成中にグルタミン酸を特異的に切断する酵素であるアミノペプチダーゼHに着目し、豚肉のホモジネート液および組換え酵素を用いて、低温下での酵素活性を評価した。ホモジネート液および組換え酵素のどちらにおいても、2℃、-1℃、-4℃と温度が低下するにつれて活性も低下した。本年度取得した結果から、水分が一部凍結する微凍結熟成では、氷結晶生成による組織の損傷が見られること、また食肉のうま味に関わるグルタミン酸を生成する酵素は-4℃でも活性は消失しないことが示された。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)