Project/Area Number |
21K02159
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
槇 究 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (10276454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 早里 筑波大学, 芸術系, 教授 (90300029)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 街路景観 / 光環境 / 印象 / リアルアピアランス画像 / 見え |
Outline of Research at the Start |
地方公共団体が定める景観ガイドラインに建造物の色彩に関する記述が含まれることは多い。それらはほぼ物体色として規定されているが、同一の物体色であっても、表面特性によって、また光環境によって見えが変化し、それに伴って、人が感取する印象も変化する。しかし、それらの連関は明らかにされていない。 本研究では、表色系では表現できない物体のテクスチャーや光沢などの特性が、季節・天候・時間帯などに伴う光環境の変化により、どのように見えを変化させ、印象を変化させるか探る。その為にリアルアピアランス画像を使用した評価実験を実施し、得られたデータから、景観デザインや景観ガイドラインに適用可能な知見を得る。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に実施した現場での印象評価とリアルアピアランス画像の印象評価を比較する実験結果から、金属の壁面反射、壁面の反射の強弱、明暗のコントラスト、輝き、空の映り込みなどが印象評価結果のクラスターを分離する要因であると解釈され、リアルアピアランス画像における評価から実際の評価を推測する為の評価の増減の傾向が把握された。「好き嫌い」「派手さ」「落ち着き」「美しさ」では、物体表面の性状を表現する「明るい」「固い」より評価の差分が小さい傾向は確認されたが、リアルアピアランス画像を現場評価の代わりに使用して良いと判断できるほど小さな差ではなかった。その為、2023年度の研究計画を変更し、これまで実施していなかった夜間の街路景観におけるリアルアピアランス画像と現場評価の違いを把握すると共に、植栽を含んだ夜間街路景観において、評価の傾向を探ることとした。 商業地区、住宅地区から選定した23ヵ所の現場及びリアルアピアランス画像の評定実験からは、明暗のコントラストなどの明るさの分布の特徴や看板の有無などの特性に応じて評価差の大小が変化する傾向が見て取れた。一方、夜間に撮影した植栽を含んだ街路63シーンを評価させた実験結果からは、全体的な明るさ、植栽などによる暗がりの状況、点状のリズムのある光の連なりなどが評価を変えることが読み取れた。線的・面的な照明と植栽や建物の組み合わせにデザイン的な可能性があることが示唆される結果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りの進行ではないが、計画に含まれていなかった夜間街路に関する3つの実験を実施した。そのデータから、現場とリアルアピアランス画像の評価の違いを把握することができた。また、植栽を含んだ街路の光環境の在り方として、点光源の連なりや面的な照明に可能性があることが示唆された。このように、リアルアピアランス画像の利用に役立つ情報が得られたこと、デザインに役立つ結果が得られていることから、(2)おおむね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究結果を発表していく。2つの学会大会(2024年度日本建築学会大会、AIC 2024 Midterm Meeting)で発表を実施する予定である。
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