教師が見出す美術の方法論と教育内容・指導・評価をつなぐプログラムの構築
Project/Area Number |
21K02211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小口 あや 茨城大学, 教育学部, 講師 (00825698)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 教育内容 / 教育方法 / 授業 / 美術の方法論 / 教師の作品体験 / 美術科授業づくり / 授業づくり / 指導方法 / 評価 / 教師の作品鑑賞方法 / 指導 |
Outline of Research at the Start |
一つの美術作品は、多数の美術の方法論が集まって美的視覚的イメージを成立させている。本研究では、美術の方法論を教育内容とした授業づくりのための具体的プログラムを明らかにすることを目的とする。そのために、「①美術の方法論を見出すための鑑賞方法」「②美術の方法論と教育内容の関連」「③美術の方法論、教育内容と指導・評価の関連」を明らかにする。研究の方法としては、教員養成系大学の学生の授業づくりの学修や研究会、学会等で①②③についての情報収集や更新をし、実効性・現実性のあるプログラムとして構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は美術の方法論を教育内容とする美術科授業づくりのためのプログラムを構築することである。美術の方法論とは美的視覚的イメージを成立させる方法論のことで、一つの美術作品は多数の美術の方法論が集まってできていると捉えることができる。本研究は目的を達成するために「①教師が美術の方法論を見出す鑑賞方法」「②美術の方法論と教育内容の関連」「③美術の方法論、教育内容と指導・評価の関連」を明らかにすることとしている。2023年度は、①②、そして③の一部についての2022年度までの研究成果を論文化した。その論文を2023年度発行の美術科教育学会学会誌『美術教育学』45号に投稿したところ掲載された。 論文において、①に関しては鑑賞時に複数の作品を比較し差異に着目して鑑賞する方法で、当該作品特有の具体的な美術の方法論を多数抽出できることを明らかにした。また、表現活動と関連させて見出すことで形成過程的な美術の方法論は知覚だけでなく運動感を伴って見出すことができることを明らかにした。さらに教師が作品や作家の背景に触れる美術体験は美術の方法論の意味を掴み、それは教育内容や活動に反映させられることを示した。そして当該作品特有の様々な美術の方法論を見出すことは、鑑賞者が当該作品に対して抱く印象の感覚を細やかにすることを示した。 ②に関しては、見出した美術の方法論を教育内容にする手続きについて明らかにした。まず①で明らかにしたいくつもの具体的な美術の方法論を抽象化してグループ分けし、抽象度によって段階に分けて体系化した。この体系を踏まえて、生徒や環境の状況、目指す未来を踏まえて教育内容となる美術の方法論を選択するという方法を示した。体系を踏まえた教育内容や活動は、生徒や状況に合わせて具体的に示したり抽象的に示したりすることができ、臨機応変な指導につなげられることを③の一部として示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的を達成するために「①教師が美術の方法論を見出す鑑賞方法」「②美術の方法論と教育内容の関連」「③美術の方法論、教育内容と指導・評価の関連」を明らかにすることとしている。2023年度は2022年度までに実施して得た①②と③の一部の成果を理論化して論文にした。論文は美術科教育学会学会誌『美術教育学』第45号に投稿して掲載可となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は③の残りの部分、特に美術の方法論の指導と評価の関連について研究を進めていく。美術の方法論についても、より一層内容を増やして例示できるようにしたいと考えている。 ①②③について明らかになったことを理論化して論文化した後、より分かりやすい表現で示した授業づくりの手引きを最終年度に作成することを目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)