Study of Learning Culture of High School Students
Project/Area Number |
21K02281
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
大多和 直樹 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (60302600)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 学びの生徒文化 / 生徒文化 / 中等教育研究 / 学びの文化 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、学校外の若者文化に注目してきた生徒文化研究を学びの領域に展開させ、「学 びの生徒文化」の様相と形成過程を捉えることを目的とする。すなわち、昨今の教育改革で 注目される諸能力の形成のための学びだけでなく、1高校生の学びの生徒文化の様相(学習 行動、価値観etc.)明らかにするとともに、2高校生の学びの形成過程がどのように「トラッ キング」(学校階層構造の位置)等で構造化されているのかを探っていく。 研究の方法としては、首都圏に位置する高校15校(同一自治体)の高校生を対象とした学習 行動に関する質問紙調査を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本来、高校生対象の質問紙調査および学校(高校)にたいするインタビュー調査を実施する予定であり、首都圏自治体の教育委員会と調整を行った。しかしながら、コロナ禍の影響を強く受けた高校生を対象とすることやコロナ対応に追われるなかでの学校調査の困難さを鑑みて時期を延期することを決断した。 その代わりに調査の枠組みを練り上げることとし、とくに学びの文化をさぐるにあたり、高校時の学びにとどまらない枠組みとすることを企図した。ここでは、高大接続の観点から高校生の先にある学びを捉える調査枠組みの構築が必要であることが浮上した。このとき、示唆的であったのが、大学生を対象とした国際比較調査であるSERUであった。SERUの枠組みを高校生に適用することを考えていたところ、別の科研費プロジェクトである「現代日本における「大学生の学習行動」に関する総合的研究」(代表:濱中淳子)がSERUについての聞き取り調査および教員・学生に対するインタビュー調査を中心とする「米国訪問調査」するという情報を得、急遽、コラボレーションによる学際的な調査を行うこととした。ここからは学習時間やスキルといった調査項目のもつ位置づけ・意味が日本とは異なっていること、米国の教育システムが学生の学びを集中化させる仕組みを発達させていること、そうした中で学生の社会化が行われていることが見えてきた。この調査から、学習像を能力・スキル修得モデルから文化モデルへの転換(学習像の文化論的転換)を図る調査枠組みの着想を得ることができた。 そのほか、1.日本の高校の教員からの学び文化の情報提供を受け、2.米国で行った学生調査を経て、日本の大学における「学びの文化に関する学際的調査」を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
引き続いてコロナ禍の影響が大きく、研究は遅れることとなり、メインの高校生調査は最終年度に実施されることとなった。しかし、自治体(教育委員会)とのネゴシエーション・調査実施体制は維持しており、実施方法について詳細を詰めているところである。 他方、逆にそのような期間となったからこそ、学び像の文化論的転回ともいえる研究枠組みの構築(文化的側面からの学びの理論)が可能となり、その枠組みの調査設計がなされることとなった。時間的な進捗のみからいえば「遅れている」ものの、調査設計では少なからぬ前進がみられたため、二つの側面を鑑みて「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、遅れを取り戻すべく以下のことを行い研究を推進していく。枠組みの段階であっても新規性があるため学会発表という形で成果発表も行う。 (1)高校生調査を教育委員会・調査校と連絡を密にとりながら確実に実施する。(2)学校調査(インタビューおよび資料収集)の実施を睨み、共同研究者および研究協力者の体制を設ける。(3)学びの生徒文化研究の枠組みについて学会発表を行う(日本教育社会学会を予定)。(4)高等教育論の領域にまたがる学際的調査を引き続き行う。(5)研究成果のまとめ(書籍の刊行)に向けた作業を行う。(6)(可能ならば)学びの集中化と社会化の促進について、海外における有機的に学びのシステムが作動している事例について聞き取り調査を行う それにともないデータの分析・蓄積のハードウェア、ソフトウェアの設備体制を整える。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)