子どもの高齢者理解を深める福祉教育プログラムの開発と学校教育現場への応用
Project/Area Number |
21K02340
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
杵渕 洋美 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (60883478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉崎 弘周 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (30612741)
菊地 克彦 聖徳大学, 文学部, 教授 (70709120)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 高齢者理解 / 学校教育 / 福祉教育 / 共生社会 / 教育プログラム開発 / 社会福祉協議会 / 学校運営協議会 / 異世代交流 |
Outline of Research at the Start |
これまで高齢者との交流や認知症の理解を進める取組みが実施されてきたが、それぞれの目的や位置づけが曖昧なまま実施されているため、その教育効果は不明である。また、教員の世代交代が進み、教員自身が高齢者との関わり方を理解できていないため、適切な教育内容を策定できていない。本研究では、学校教育における高齢者理解に関する授業実践の現状を把握し、得られた情報をもとに、小中学校における高齢者の適切な理解と関わり方に関するモデルプログラムを開発する。またプログラムの実用化に向けて、モデル校において教育効果を検証することによって、高齢者の理解や高齢者との関わり方を学ぶことのできる教育プログラムの開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度に行った文献調査(学校支援地域本部や学校運営協議会における全国の活動内容調査)の結果から、江戸川区役所での「ジュニア訪問員活動」、阪南市社会福祉協議会での「子ども福祉委員」、有田市社会福祉協議会での学校運営協議会と連携した高齢者理解教育の3つに的を絞り、担当者へのヒアリング調査を実施した。その結果、学校現場よりも地域の団体が主体となって、民生委員らの協力を得ながら高齢者と児童生徒がともに活動する場を提供している実態が明らかになった。活動内容は、高齢者の困りごとを児童生徒が自ら考え想像した後、実際に高齢者宅を訪問する等して高齢者の声を聴き、そこから自分たちは何ができるかを考えるといった、児童生徒が主体的に活動するものであった。 以上の結果を踏まえ、新潟市北区の社会福祉協議会に、地域で高齢者と児童生徒がともに活動する場づくりに関する協力を依頼した。そのキックオフとして9月18日の「敬老の日」に新潟医療福祉大学でイベントを開催、社会福祉協議会から高齢者を募り、新潟医療福祉大学から北区の小学校へ児童を募集した。1.ともに体を動かす運動 2.カードゲームを通しての相互理解 3.異年齢の「違い」「共通点」を確認するワーク の3つのプログラムを実施し、最後にアンケート調査を行った。イベントは、高齢者と子どもたちが相互に理解し合う場を提供する点では成功であったが、そこから地域での活動を継続するには至らなかった。また児童の年齢が低い場合(小学校低学年)、理解力や話を聞く忍耐力に限界があることも確認できた。今後の活動に協力するとほぼ全員から回答を得たため、次年度の実証講座等に再度参加協力を依頼したい。 次年度は最終年度として、これらを踏まえたカリキュラム開発および実証講座の実施を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していなかった学校支援地域本部や学校運営協議会における全国の活動内容の文献調査を2022年度に行い、2023年度はそれをもとに担当者へのヒアリング調査ならびにヒアリング調査で得られた知見から「敬老の日」イベントを実施した。その結果、当初計画のカリキュラム開発が後ろ倒しとなり、1年間の研究期間延長を申請するに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの文献調査およびヒアリング調査の結果から、学校現場で活用できるカリキュラムは、決められた内容を授業で扱うようなものではなく、地域の実態に応じたアレンジメントができる緩やかなものが望ましいという知見を得ている。 今後は、メインとなる汎用的なカリキュラムを軸に据え、地域性を踏まえた臨機応変な教材との二重構造のプログラム開発が必要である。 2024年度はカリキュラム開発を行った後、ヒアリング先や小・中学校の教員に確認してもらい、より実効性の高い、有意義なものとなるよう修正を図る。カリキュラムがおおよそ出来上がった時点で、学校現場でカリキュラムを用いた授業(実証講座)を実施し、有効性を確認の上、修正を経て完成させる。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)