チーム育児における夫婦の対人交流記憶システム(TMS)機能の検討
Project/Area Number |
21K02344
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
|
Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
西村 太志 広島国際大学, 健康科学部, 准教授 (30368823)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相馬 敏彦 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 准教授 (60412467)
古谷 嘉一郎 北海学園大学, 経営学部, 准教授 (80461309)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 育児 / 対人ネットワーク / TMS / 夫婦 / 子育て / チーム育児 / 対人交流記憶システム(TMS) / 夫婦間コミュニケーション / 社会的代理人 |
Outline of Research at the Start |
夫婦を「子育てチーム」ととらえ、「チーム外に埋もれた子育て情報」の共有や「チーム外との社会的つながり」の獲得・充実・維持がどのようなコミュニケーションによってもたらされ、子育てにどのような影響を及ぼすかを本研究では検討する。そのために、従来組織研究で検討されてきた「対人交流記憶システム(TMS)」(チーム内で誰(夫/妻)どのような子育て情報や手がかりを知っているかを把握し共有すること)概念を適用し、子育てチームとしての夫婦のTMS涵養が充実した子育てに寄与するメカニズムの解明を目指す。特に、夫が妻の「社会的代理人」として外部の対人ネットワークの維持拡大に果たす機能に焦点をあてる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、夫婦を子育てチームととらえ、「チーム外に埋もれた子育て情報」の共有や「チーム外との社会的つながり」の獲得・充実・維持がどのようなコミュニケーションによってもたらされ、子育てにどのような影響を及ぼすのか検討することを目的とする。 2022年度は、モデル内で測定する尺度の開発のために、国内の小学生以下のこどもを育てている男女300人ずつを対象に、オンライン調査を実施した。その結果(1)夫婦のTMS尺度の短縮版の妥当性を概ね確認でき、今後の縦断・ペア調査で用いる目処を立てることができた。(2)自身の「子育てチーム」を養育者はどのように捉えているのかを明確にすることで、社会における子育てに関する対人ネットワークの広さや幅の差異を捉えることができることができると考え、子育てチームの範囲についての調査を行った。その結果、子育てチームの範囲について(a)親族などの範疇までを子育てチームの範囲と見なす群,(b)学校の先生や医療保健福祉に関する存在も広く子育てチームの範囲と見なす群、(c)子育てチームとみなす役割はいないと見なす群、の3つに分けることができた。今後これらの群間で、子育てに関する態度や夫婦間の情報共有、行動の調整といった諸指標の違いを検討していく。 なお、本研究課題の主たるテーマである出産・子育ての社会的な前提と多くの場合なる、今日の日本における婚姻に関する社会的背景(結婚の支援における心理学的役割)を明らかにする論文をまとめ、Forntiers in Psychology(国際査読誌、オープンアクセス)に投稿し、年度内に掲載に至った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度において予定していた調査をコロナ禍において実施できなかったため、全般的に進捗は遅れている。2022年度には当初予定した形よりも調査計画をシンプルにした調査を実施し、有益な知見をえた。これらの成果報告および得られた知見を基にした調査研究の実施を進め、以後着実な遂行を図る。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度からは2022年度に実施した調査結果に基づき、縦断・ペア調査の初回の実施を予定している。この調査の実施、および多面的な分析検討から、夫婦間のコミュニケーションが子育てTMSを促進し、子育ての充実につながる一連の過程が、夫の社会的代理人機能が高いことによって成立することを検討する。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)