Project/Area Number |
21K02358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
内田 勇人 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (50213442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 靖子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (00331679)
喜友名 菜織 兵庫県立大学, 環境人間学部, 講師 (30780035)
西村 洋平 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (90723916)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 高齢者 / フレイル / 社会参加 / COVID-19 / 世代間交流 / 基本チェックリスト / 収入 / 児童養護施設 / 児童 |
Outline of Research at the Start |
令和2年に報告された平成30年度における児童養護施設入所児童の入所理由をみると、「養育者からの虐待」が45.2%(前回は37.9%)、「何らかの障害を持つ」は36.7%(前回は28.5%)と年々増加しており、専門的なケアの必要性が指摘されている。一方、高齢者におけるフレイル(虚弱)をいかにして予防するかについても喫緊の課題として重要視されている。本研究は、これら両課題の解決を目指すものであり、高齢者による児童養護施設入所児童への種々の生活支援活動(読書活動、園芸活動、伝統芸能の伝承等)が、両者の心身の健康、および児童の対人コミュニケーション行動に及ぼす影響について明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者による児童養護施設入所児童への種々の生活支援活動(読書活動、園芸活動、伝統芸能の伝承等)が、両者の心身の健康、および児童の対人コミュニケーション行動、高齢者のフレイルに及ぼす影響について明らかにすることを目的としている。2023年度においては、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけは5月8日に季節性インフルエンザなどと同じ「5類」へ移行されることになった。調査への影響は軽減されたものの、児童並びに高齢者への感染リスクの高さを鑑み、児童に対する高齢者の学習支援等の実施効果に関する調査については、内容を変更して実施することとした。具体的には、通所リハビリテーション利用者のCOVID-19流行前・流行初期の身体・生活機能、心理、社会参加、基本チェックリスト(フレイル等)の各状況の変化に焦点をあてた調査研究を実施した。分析の結果、COVID-19流行初期でも継続して通所リハビリテーションを実施していたことで基本チェックリストの中の身体機能は保たれていたが、抑うつ傾向の利用者は増加していたことがわかった。COVID-19感染対策による通所リハビリテーションのプログラム変更や利用者同士の関わりを極力避けるような対策が講じられた。長期的なサポートやケアを必要とする通所リハビリテーション利用者にとって、社会的活動の減少は更なる心身機能の低下をもたらすことが推測される。フレイル対策としては、通所リハビリテーションのプログラムにおいて身体機能の訓練だけでなく、他者との交流機会を維持し、社会的活動の機会を確保することが、抑うつを未然に防ぎ、しいては要介護化の防止につながることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が少なからず見られ、研究を十分に進捗させることができなかった。児童養護施設入所児童の感染状況は若干改善されていたものの、高齢者の感染状況、および感染リスクについては引き続き万全の対策が必要であり、両者間の交流事業を計画することは困難な状況であった。こうした状況から、世代間交流を伴う調査については見合わせざるをえない状況となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、神戸市の協力を得て児童養護施設入所児童に対する高齢者による生活支援、世代間交流活動を進展させたいと計画している。児童養護施設入所児童、そして在宅の児童にも対象を広げ、世代間交流事業が児童の心身の健康、生活行動、また高齢者の身体、栄養、社会の各側面に及ぼす影響について調査研究を進めていきたい。2024年度においても引き続き新型コロナウイルスの感染は続いており、感染状況に最大限注意し、研究参加者の感染予防、健康を最優先して調査を行っていきたい。
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