中堅保育者クライシスの検討:中堅保育者におけるキャリア形成と家族形成の悩みや葛藤
Project/Area Number |
21K02414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
若尾 良徳 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (70364908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土倉 英志 法政大学, 社会学部, 准教授 (00614637)
池谷 美衣子 東海大学, スチューデントアチーブメントセンター, 准教授 (00610247)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 中堅保育者 / ミドルリーダー / ワーク・ライフ・バランス / 質問紙調査 / インタビュー / 中堅教員 / 保育者 / ライフコース |
Outline of Research at the Start |
中堅保育者のミドルリーダーとしての役割が注目されている。しかし、中堅保育者は、新たな職務の負担に苦悩し、仕事と私生活の両立に葛藤を抱き、保育職の継続やキャリア形成に悩む等、悩みや葛藤、課題を抱えやすい時期である。本研究では、このような中堅保育者が抱えるキャリア形成と私生活との葛藤や悩みを「中堅保育者クライシス」と呼び、その実態や背景要因をインタビュー調査、質問紙調査により明らかにする。また、ベテラン保育者のインタビュー調査から、中堅保育者クライシスを乗り越えるために、求められる支援の在り方を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,中堅保育者が抱えるキャリア形成と私生活に関する悩みや葛藤,課題を「中堅保育者クライシス」と名づけ,その実態や背景要因を明らかにすることを目的としている。 2023年度には,昨年度までのインタビュー調査から明らかになった中堅保育者クライシスについて,その実態や要因を明らかにするため大規模な質問紙調査を行った。全国の幼稚園,保育所,幼保連携型認定こども園にクラスターサンプリングを行い,10,823園に調査依頼を郵送した。保育者1,216名から回答を得た。調査内容は,労働条件・職場環境の満足度,保育者のキャリアや結婚,出産,育児に関する困難の認識,ミドルリーダーの経験,保育職の継続に関する将来展望等であった。 現在までで,労働条件・職場環境の満足度,保育者のキャリアや結婚,出産,育児に関する困難の認識について実態の分析を行っている。 労働条件・職場環境の満足度については,勤務の融通,職場の人間関係に対する満足度が高いのに対して,休憩時間と給与水準については,満足度が低いことが明らかになった。 保育者のキャリアや結婚,出産,育児に関する困難の認識については,既婚の保育者の8割が保育者は妊娠中に働くことのリスクが高いと考えていたが,保育者は産休・育休を取りにくいと感じていたのは4割程度であった。また,およそ半数が,保育者は自分の子どもと関わる時間がもてない,保育者は保育者は自分の子どもの子育てと仕事との両立が難しいと感じていた。さらに,およそ半数が,将来的に園全体の主任や副園長、教頭など管理職になりたいと思わないと考えていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1年目の2021年度にインタビュー調査を予定していたが,新型コロナウイルス感染症の蔓延により,予定通り実施ができず,十分なデータを得ることができなかった。そのため,当初の予定より1年遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では,2023年度が最終年度であったが,新型コロナウイルス感染症の蔓延により1年目の調査を計画通り進めることができず,遅延している。そのため,研究機関を1年間延長して,2024年度に残りの研究を進める。2024年度には,ベテラン保育者にインタビューを行い,中堅の時期にどのような悩みや葛藤を抱えていたのか,またそれらをどのように乗り越えてきたかを明らかにする。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)