Project/Area Number |
21K02431
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西條 秀俊 新潟大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (40401773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 敏 東京家政学院大学, 現代生活学部, 准教授 (00400218)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | インターンシップ / 人生100年時代 / キャリア自律 / テキストマイニング / キャリア教育 / 就職・採用活動 / パフォーマンス評価 / ルーブリック |
Outline of Research at the Start |
現在のインターンシップとその研究は、①キャリア教育や専門教育としての教育効果の向上を目指す大学主導型と、②企業に対する理解促進や採用選考活動への活用(マッチングの精度向上)を目指す企業主導型の2軸がある。 多様で複線的なインターンシップがあることを認識した上で、リンダ・グラットン(2016)が提唱している人生100年時代に対応した概念を参考に、新たな第3の指標を策定し、2軸を包含する汎用性の高い評価が可能なツールを作成する。次世代人材育成のためのインターンシップ量的拡大・質的充実の実践に向け、これからの激変する社会や人生100年時代に対応した、実質的かつ効果的な実行具体策を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、リンダ・グラットン(2016)が提唱しているマルチステージ型人生への移行について、その理論的背景を明らかにしながら、人生100年時代に向けた日本型インターンシップのあるべき姿を提示することを目的とする。そのあるべき姿の実行具体策は、「人生100年時代に対応したパフォーマンス評価手法としてのルーブリック表の作成」および「人生100年時代のキャリア自律に向けたインターンシップモデルプログラム開発」である。令和3年度(2021年度)に実施した研究実績の概要は次のとおりである。 1. 大学、短期大学、高等専門学校(以下、大学等という。)における教育的効果の高いインターンシップ(以下、IS)について、文部科学省が平成30年度に実施した「大学等におけるISの届出制度」に申請された届出内容(日本学生支援機構に届出済の研究実施時点で最新年度のもの:参考2018 年度、申請学校数170 大学、届出科目数370 科目)をテキストマイニングという手法を用いて探索的に分析を行い、その特徴について検討し、大学等における教育的効果の高いISの全体像を把握した。 2.文部科学省が委託調査をした「就職・採用活動に関連して実施されているISの現状に関する調査研究」の学生調査データ再解析(有効回答数:全国学部4年生、修士2年生1,196 人分であったが、偏りのあるデータを除外し、学部4年生 637 人、修士 2 年生202 人、839 票を有効回答とした。)を行った。具体的には、①ISに参加、不参加における属性(性別、設置者、分野、所在地)、職業観や就職行動の違いを明らかにした。次に、②短期のISとしてワンデーIS、長期ISとして 30 日以上のISへの参加、不参加における属性、職業観や就職行動の違いを明らかにした。 3. 人生100 年時代に必要な知識、能力、スキル等の文献調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画どおり、シラバス調査および学生調査データ再解析を実施し、文献調査と合わせて、現在実施されているISの特徴や全体像を明らかにした。 1.シラバス調査として、樋口が開発した「KH Coder3Bata.04a」を使用し、テキストマイニングにより探索的に分析を行った結果、出現頻度が高かった抽出語から、「就業体験の内容」、「教育的効果を測定する仕組み」、「大学等と企業の協働取組の内容」項目ごとに関連が示唆される語群が確認された。また、共起ネットワークおよび対応分析を行った結果、「就業体験の内容」、「教育的効果を測定する仕組み」、「大学等と企業の協働取組の内容」それぞれにおいて、外部変数ごとに届出内容の特徴や違いの示唆が確認された。 2.学生調査データ再解析として、x2検定、t検定、一元配置の分散分析等を行った結果、職業観において、①IS不参加学生の方が、「リスクがあっても自分のやりたいことをやる」、「雇われるよりも自分が経営者等になりたい」項目において有意差が見られた。このことから、IS不参加学生の方がキャリアの自律的要素がある傾向が明らかになった。②IS参加学生の方が、「社会の役に立つ」項目において有意差が見られた。就職行動では、③IS参加学生の方が、ESの提出数、面接数も多く、内定が出た時期も早かったことが確認できた。④長期ISの参加では、文系理系の比較した結果、文系の学生が長期インターンシップに参加している割合が高いことが確認できた。 それら研究成果の中間報告として、令和4年3月開催の第28回大学教育研究フォーラム(オンライン開催)において、口頭発表「教育的効果の高いISの探索的研究-テキストマイニングを用いてIS届出制度の申請内容を分析-」、「就職・採用活動に関連したISに関する研究-令和元年度文科省委託調査研究データの再分析-」をそれぞれ行った。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度(2022年度)も前年度に引き続き、2021年度に実施したシラバス調査および学生調査データ再解析の継続調査等を行う。具体的には、「大学等におけるISの届出制度」について、令和3年度(令和2~3年度の実績)の届出内容が新たに公開される予定であることから、今年度実施した調査結果との比較や新型コロナウイルス感染防止対策における影響等の調査分析を行う。また、学生調査データ再解析についても、国公立・私立大学との比較、都市部と地方部での比較などの違いや特徴について調査結果を再吟味し、現在実施されているISの特徴や全体像を明らかにする。 さらに、人生100 年時代に必要な知識、能力、スキル(多様な体験、経験、能力、キャリアを組み合わせ統合するかなど)に関するインタビュー調査として、全国の企業人事部門担当者や国公立・私立大学担当者および有識者(25 名程度:企業、大学それぞれ10 名程度、有識者5 名程度)などに対する半構造化インタビューを行う。新型コロナウイルス感染防止のため、移動が困難な場合については、オンライン活用によるインタビュー調査に変更することも検討する。 同時に、図書、文献及び先行研究調査と上記インタビュー調査を基に、大学、学生、企業がインターンシップの目的、目標や評価を共有できる汎用性の高い評価が可能なツールとして、新たな第3の指標を追加し策定した「人生100 年時代に対応したパフォーマンス評価手法としてのルーブリック表の作成」に向け、人生100 年時代に対応した概念を参考に、「類型別ルーブリック表の作成」準備に着手する。 令和4年度(2022年度)においても、明らかになったことについて、所属する学会等(日本キャリア教育学会、日本キャリアデザイン学会他)において、本研究成果の中間報告を行う予定である。
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