Project/Area Number |
21K02444
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Kaichi International University |
Principal Investigator |
寺本 妙子 開智国際大学, 教育学部, 教授 (20422488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 俊樹 開智国際大学, 教育学部, 教授 (10186992)
冨田 俊幸 開智国際大学, 教育学部, 教授 (70883370)
鈴木 隆弘 高千穂大学, 人間科学部, 教授 (40433685)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | キャリア教育 / 探究 / 自己 / 社会 / 教員養成 / ゼミナール活動 / 多様性 / 知識構築 / 自己形成 / 主体 / Society 5.0 / 総合知 / 自ら学びを調整する力 / 教師教育 / 社会化 / 総合的な学習(探究)の時間 / 特別活動 / 公共 / 初等・中等教育 / 複数領域融合単元 / 教師教育カリキュラム / 総合的学習 |
Outline of Research at the Start |
児童生徒の主体的な生き方を支え,格差や困難に立ち向かえるキャリア教育を実践する教師に求められる資質として,本研究では,児童生徒の困難さを包摂する視点,社会と自己と学びのつながりを見出す領域横断的視点,社会とつながる多様な人生役割を見取るキャリア観,発達段階を見取り見通しを立てる発達的観点に着目した。本研究の目的は,領域横断的視点から複数領域融合単元を開発・活用し,上記の資質の涵養によって,キャリア教育の指導力向上のための教師教育カリキュラム(教員養成・現職研修)を開発することである。本研究は,拡大する格差と混乱の中で切実に求められる,生き方の教育とされるキャリア教育の質向上に資するものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の3年目となるが,「自分と社会を接合する探究」としてキャリア教育を捉えて研究を進め,以下の成果を得た。 第一に,先進的な探究の事例として海外の学校を視察し,子ども達の探究を支える要因について分析した。人員配置と環境整備,フレームワークの共有,SEL(Social and Emotional Learning)の導入,活動内容と空間の構造化という4要因に着目し,探究を支える要因の形式面のみならず,その機能面に注目する重要性について指摘した。 次に,教員養成における探究に焦点化し,3年次ゼミナール活動の諸相と課題について記述的に検討した。具体的には,多様性を尊重するゼミナール活動のスタイルとして,学問的助言に基づく「アカデミック・アシスト型」,ローカルな視点から立ち上がる「ボトムアップ型」,web に呑み込まれる「(記号から記号への)漂流型」を抽出し,各スタイルの教育実践上の課題について分析した。「教育文化のモデルにおける教育原理」(渡邉,2023)のうち,日本の「社会原理」との対応について検討し,序列化という一面的な評価軸のみでは捉えきれない側面に注目しつつ,多様性を尊重する探究を支える知見を提示した。 更に,子ども達の学びの理解に関する教職科目の在り方と関連させて,探究における情報収集における懸念事項として,知識構築と記号接地の問題について考察を試みた。上記の「web に呑み込まれる「(記号から記号への)漂流型」」を支えるアイデアであるが,具体的には,問題解決のために有効とされる「生きた知識」(今井,2016),その要件のひとつとしての身体性との接地,この側面を軽視した記号から記号へ漂流させるような学習を促す功罪について検討した。その体系的,構成的,動的な性質には,感情や身体を伴う「自分」という主体の問題も含意されており,探究の実質化に向けた考察を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで,研究メンバーの有する多様な専門的知見(心理学,教育学,社会科教育学,環境教育,教育方法学,総合的な学習(探究),特別活動)に基づき,キャリア教育への多面的なアプローチについて検討してきた。具体的な教育実践の好事例についてインタビュー調査や視察を通じた情報収集も進めてきたが,その整理と分析に遅れが生じている。また,教職科目における教育実践についてもデータ収集の段階に留まっており,整理と分析はこれからの作業となる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで研究メンバーによる議論を通じて得られた知見に基づき,且つ,収集してきた情報やデータを活用して,以下の作業に取り組む予定である。 第一に,具体的な教育実践の好事例についてのインタビュー調査で得られたデータを整理・分析してまとめる。 次に,教職科目(進路指導とキャリア教育に関する教職科目)における教育実践について分析してまとめる。 最後に,本研究課題の最終報告書の作成を目指す。
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