社会系教科における概念型授業モデルの実用化研究―汎用的スキルの活用を踏まえて―
Project/Area Number |
21K02466
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山田 秀和 岡山大学, 教育学域, 教授 (50400122)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 社会科 / 社会系教科 / 概念 / 授業 / 汎用的スキル / 実用化 / 概念型授業 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,社会系教科における概念型(Concept-Based)の授業モデルを分類・分析し,その実用化の方法論を明らかにするものである。具体的には,国内外の概念型授業モデルを汎用的スキルの活用の観点をもとに整理し,それぞれが問いや活動,資料(ワークシート)等をどのように組織しているのかをミクロな次元で体系化する。さらに,教師と子どもにとってそれぞれの方法論に基づく実践がどのような意義と課題を持つのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,汎用的スキルの活用を踏まえて,社会系教科における概念型授業モデルの実用化の方法論を構築することにある。二年目にあたる本年度は,以下の取り組みを行った。 第一は,本研究に関連する文献の収集である。昨年度に引き続き,国内外の教育動向に関する最新の文献,汎用的スキルに関する文献,社会系教科のカリキュラムや授業に関する文献,事例集や教材・ワークブックなどを収集した。本年度は,欧米や日本の文献を幅広く収集することができた。 第二は,概念型授業に関する事例分析である。特に,現在出版されているアメリカの初等社会科教材(プログラム)の一つに着目し,分析に着手した。これは,探究学習として構想されており,資料や子ども用の読み物,教師用のガイド等がセットになったものである。この教材(プログラム)の問いや活動,資料がどのように組織されているかについての基礎調査を試みた。 第三は,概念型授業に関する学習開発である。これまでに開発・提案されてきた授業事例等の検討を踏まえ,問題解決的な学習として社会系教科の授業を構成するための方法論を考察した。特に,知識の成長を促す方略について,問いの立て方や内容選択の基本原理を考察し,小学校5年生の食料生産を題材にした授業を構想した。ここでは,汎用的な問題解決のスキルのみならず,社会科としての資質・能力の育成に重点を置いて学習開発を進めた。また,民主主義社会の形成者の育成という観点から,子どもの知識の成長を支援し概念化を促す学習の重要性を合わせて考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アメリカの初等社会科教材(プログラム)の分析に着手したり,学習開発に踏み込んだりすることができたのは,一つの成果と考えている。しかし本年度は,事例分析の数を増やし,類型化を行うことを第一のねらいとしていたので,その点から評価をすると十分な進捗だったとは言えない。また,国内外の先進的な取り組みの調査も十分行うことができなかった。まずは調査を広げ,事例分析の蓄積を増やすことが必要である。 「やや遅れている」とした状況の背景には,コロナ禍に伴う本務の多忙化がある。管理・運営および教育の業務に時間を割く必要が多くなったため,本研究課題に集中的に取り組むことができなかった。この点については効率的な仕事の方法を確立していく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画は以下の通りである。 第一に,引き続き事例分析を進め,概念型授業の多様な構成のしかたを引き出す。特に,問い,活動,資料(ワークシート)等に至る授業の細部に着目し,概念型授業のミクロな構成原理を抽出していく。 第二に,事例分析の蓄積に基づいて,類型化をはかる。類型的な整理により,概念型授業の様々な形態を体系的かつ具体的に示すことをめざす。 第三に,類型および事例分析を踏まえて,日本の教育内容に基づく授業を開発・実践し,実用性の観点から検証を行う。 第四に,本研究で得られた成果を整理し,体系化する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Book] 社会科重要用語事典2022
Author(s)
棚橋健治,木村博一(編著)
Total Pages
272
Publisher
明治図書出版
ISBN
4183464307
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