Project/Area Number |
21K02535
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
山口 孝治 佛教大学, 教育学部, 教授 (50460704)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 授業研究 / 体育科教育 / 教授戦略 / 教科教育学 / 教師の実践的思考様式 |
Outline of Research at the Start |
これまでの体育授業研究において、熟達教師の有する教授技術の卓越性や実践的思考様式の深さが、教職経験年数や学習成果を基軸に説明されてきた。近年では「どうすれば熟達教師の有する卓越性や深さを身につけることができるのか」といった「教師を変える研究」に関する実践の報告が認められるようになり、更なる研究の進展が期待されている。 本研究は、中堅期に向かう教師を対象に、優れた体育授業実践を可能にする彼らの実践的力量形成の過程を実践的思考様式の視点から分析し、その内実を実証することが目的である。またこれらの成果のもとに、教師教育場面への具体的な活用方法についても検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
3名の被験教師(小学校勤務)の教授戦略の発揮の実態(2年次)を明らかにした。比較対象としてベテラン教員1名の授業実践および分析を試みた。 何れの教師もモニタリング戦略(児童の動きの診断)とコミットメント戦略(相互作用)を基盤に、ロック・イン戦略(練習活動や用具の工夫)を単元を通して発揮していることが認められた。さらに、インセンティブ戦略(課題の明確化)とシグナリング戦略(課題解決に向かう観点の明示)も随所に認められた。こうした教授戦略を児童の学びの様子に応じて意図的・計画的に発揮することで、児童の課題の自立解決を図ろうとしているものと推察された。こうした教授戦略の発揮は、ベテラン教師の教授戦略の発揮の実態と同様であった。 一方、被験教師の2名の実践からは、女子児童の情意面での学習成果(態度得点)が男子の学習成果に比して低い結果が認められた。これには、両クラスともに、インセンティブ戦略(課題の明確化)とロック・イン戦略(練習活動や用具の工夫)に問題があったと考えられた。すなわち、何れのクラスにおいても、女子児童の課題(めあて)の認識が弱かったこと、課題解決を図るための練習活動や用具の工夫といった手立てが十分に機能していなかったことである。これにより、女子児童は男子児童に比して「できた-わかった」という実感を得ることができなかったことが情意面での学習成果(態度得点)に影響を及ぼしたものと考えられた。 次年度も引き続き、被験教師の授業実践への介入を試みる。このとき、今年度の結果を踏まえて、児童の学びの文脈を読み取る力の育成に焦点を当て進めていきたい。これにより、スクリーニング戦略の発揮に期待するとともに、それらの学習成果に及ぼす影響について検証を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3名の被験教師に授業実践の依頼をしたが、その内1名については予定通り2学期に実践をしてもらい分析を終えているが、残りの2名については校内事情等により実践が3学期末になり年度内に分析を終えることができなかった(現在分析中である)。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に引き続き、被験教師の介入参画による授業実践を進める。計画通り3名の被験教師と1学期中に計画を立て、2学期の授業実践を計画している。また、昨年度の実践の分析結果については学会発表及び学術論文として発表予定である。
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