Project/Area Number |
21K02544
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小島 千か 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (80345694)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 指導法開発 / 創造性育成 / 音楽 / 絵画 |
Outline of Research at the Start |
音楽科教育おいて、音楽づくりや鑑賞の活動に視覚的要素を関わらせ、創造性育成を目指した指導法を開発することが本研究の目的である。具体的には、音楽と絵画や造形作品に共通に存在する要素や原理を活用し、学習者がその要素や原理を媒介として音楽を聴いて視覚化したり、絵画を見て音楽化したりする中で創造性を育むことができることを明らかにしたい。本研究の評価については、一枚ポートフォリオ評価を用いて学習者の気づきや発見などの変容を明らかにすることにより行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、音楽科教育における音づくり・音楽づくりや音楽聴取・音楽鑑賞の活動において、学習者が自ら音楽の要素や原理を発見できるように促す過程で創造性を育み、また音楽の要素や原理の認識も促すことができる指導方法を確立することを目的としている。具体的には、学習者自身の気づきや発見を促す手段とし て、音楽と絵画や造形作品を関連させ、音楽と絵画や造形作品で共有できる要素や原理を活用して学習者自らが表現活動を行う。その過程は「音楽聴取を基に視覚化→視覚化したものを基にした音楽づくり→抽象絵画を基にした音楽づくり→つくった音楽の視覚化→音楽鑑賞を基にした造形化」という一連のサイクルで行う。今年度は、前記サイクルの最初の2つと3つ目を取り上げて実践を試み、この実践に用いる鑑賞曲や抽象絵画の選定を考察した。最初の2つ(音楽聴取を基に視覚化→視覚化したものを基にした音楽づくり)は、昨年に引き続き大学生を対象に中学校音楽科教科書《越天楽》を取り上げて行い、聴取部分を短くしてより短時間で効果的な進め方を考案したため、この実践に有効な鑑賞曲の一つになる可能性が示された。3つ目(抽象絵画を基にした音楽づくり)は、高校生を対象にパウル・クレーの絵画《いにしえの響き》を基に実践を行ない、抽象絵画の特徴からどのようにして時間的な音楽の構造をつくることができるかをみた。その結果、絵画から想像される情景や、絵画の描写から想像される音が音楽になったり、絵画を斜めに見てその特徴に合うように音楽がつくられたりした。この抽象絵画を見ることで音楽を形づくるパターンやルールを発見することができたため、この実践に用いる抽象絵画として有効性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度は、実践を通してこのサイクルで用いる音楽や絵画の選定について進めることができたが、令和3年度から令和4年度のコロナ禍による対面での授業ができなかったことで、大学生や小・中学生を対象にした実践を進めることができず遅れが生じてしまったため、全体的には「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
大学生を対象にした実践では、サイクルで用いる音楽や絵画についてより多様なものを使用してその効果を検討し、音楽の造形化の新たな方法も検討しサイクルを通しての効果を明らかにしたい。小・中学生を対象にした実践では、一連のサイクルではなくて部分的にでも実践し、効果を明らかにしたい。また、この活動に必要な聴取力育成法についても検討する。
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