Project/Area Number |
21K02577
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
今川 真治 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (00211756)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
権田 あずさ 広島都市学園大学, 子ども教育学部, 准教授(移行) (40710851)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 親準備性 / 大学の授業科目 / シラバス分析 / 家庭科教員養成課程 / 親教育 / 親の愛情表出 / 家族観 / 家庭展望 / 家庭科 / 中等・高等教育 / 生涯教育 / 国際比較 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,「親となるための教育」に焦点を当て,中等,高等教育の中でどのような親教育カリキュラムが実施可能か,生涯教育の中で,どのような親教育のための教育方策が可能かを検討する。我が国において親教育を構想,実践すべき教科として家庭科を取り上げ,諸外国ではどのような親教育が,どのような教科の中で行われているのかについての実態を調査し,我が国における親教育と比較検討する。本研究の成果は,それを我が国の中等教育の中に位置づけ,高等教育,さらには青年期の社会教育へと発展させ,実践に結びつけることにより,我が国で長年続く少子化に対して,何らかの抑止効果を持つことが期待される。
|
Outline of Annual Research Achievements |
昨年までの準備的調査の結果,全国の大学において,青年が親になるための親準備性に関わり,親準備性を育む可能性がある科目提供の例は極めて少なく,青年が将来の家庭展望や家族のあり方を考える機会を与える学びの場が提供されていないことが明らかとなった。そのような中で,中等教育の学習指導要領との関連において,恋愛や結婚,家族や子育て等の内容に触れることが求められる教科として,家庭科の役割が改めて浮き彫りとなった。このことから今年度は,全国の国公私立大学の中で,高等学校一種免許状(家庭)が取得可能な大学,学部,学科を抽出し,それらの機関において,恋愛,結婚,親準備性に係わる授業科目がどの程度提供されているかについて分析を行った。 予備調査をもとに,大学の授業科目の中で親準備性に係わると考えられるキーワードとして,恋愛,配偶者選択,結婚,離婚,家族,妊娠,出産,子育て,育児不安,親子関係,ジェンダー,男女平等の12のキーワードを用いた。またこれに,親準備性に直接関わると考えられる「親になる」というキーワードを加え,関係科目のシラバス内で,これらのキーワードがどの程度出現し,またどのような文脈で使用されているかについても分析を行った。 本研究課題と関連させて実施している広島大学附属幼稚園の保護者を対象とした弁当製作に関する研究について,その成果の一部を2023年8月にマレーシアのクアラルンプールで開催された第21回アジア家政学会大会(ARAHE)で発表した。この研究では,幼児を育てている母親や父親が,食を通して親の愛情を子どもに伝えているかをテーマに据えており,親準備性に係わる本研究課題の一部を成している。代表者は,この研究で得られた資料や知見を大学の授業科目に取り入れ,大学生が将来,配偶者選択や子育てにどのように向き合うかについて考察させるなど, 青年の親準備性を育む実践を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の副テーマである,幼稚園における幼児を持つ保護者の弁当製作を含む食を通した愛情表出に関する意識と行動については,これまで多くの学会で発表の機会を持ち,その成果を公表してきた。しかしその一方で,研究の主テーマである親準備性に関わる高等教育における教育の現状については,データの収集はほぼ終了しているものの,結果の報告が遅れているのが現状であり,今後は研究成果の報告に尽力しなくてはならない。
|
Strategy for Future Research Activity |
全国の国公私立大学のうち,中等家庭科教員の養成課程を持つ学部や学科において提供されている親準備性を育む科目の分析結果について,2024年6月にアイルランドのゴールウェイで開催される第25回国際家政学会(IFHE)で報告を行うとともに,各国で同様の研究をしている研究者と意見交換をすることなどを通じて,世界的に大きな問題となっている少子化に対して,親準備性教育がどのような効果を持つのかについて検討する。また,これまでの学会発表の成果等をまとめ,国内外の学会誌等に投稿することにより,学界をはじめとする社会に成果を還元することを目標とする。
|