The Development of "Multi-Cultural Issues Study" to Advance "the International Peace Culture Creativity" through the Japan-US Collaborative Action Research
Project/Area Number |
21K02618
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
|
Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
小原 友行 福山大学, 人間文化学部, 教授 (80127927)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 「国際平和文化創造力」 / 「多文化間イシュー学習」 / 授業デザイン / デザイン思考 / NIE(教育に新聞を) / 国際平和文化創造力 / 多文化間イシュー学習 / 協働的アクションリサーチ / グローバル時代 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、グローバル時代の中で生まれている対立や葛藤・ジレンマを克服するために必要な新たな価値の創造を担う人材に求められる、「国際平和文化創造力」を育成するための「多文化間イシュー学習」の授業モデルを、日米間での対話型の「協働的アクションリサーチ」という手法を通して開発することを目的とする。具体的には、「多文化間イシュー学習」に関する理論仮説、理論仮説に基づく単元レベルの授業計画を日米協働で開発し、開発した授業計画を用いた日米両国の小・中学校での研究授業を通して、理論仮説・授業計画の有効性を実証する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度における研究実績としては、大きく次の5点をあげることができる。 第1に、2021年度に構築した「国際平和文化創造力」を育成する「多文化間イシュー学習」に関する理論仮説および授業開発のためのフレームワークに基づき、「希望創造型学習」と「葛藤・ジレンマ型学習」の教材調査を行うことができたことである。第2に、教材調査に基づき、東日本大震災地域の学校における未来創造に向けた復興のストーリー(物語)を教材として取り上げた授業モデルを開発することができたことである。具体的には、「女川中学生の千年後の命を守る活動を追いかけて」「石碑から学ぶ防災・減災・応災文化の発信」「戦災・震災地域復興のキーワードを求めて」の3つである。第3に、開発した3つの授業モデルのうち2つについて、研究授業を実施し、授業モデルの有効性を吟味したことである。一つは、2022年11月24日に広島大学附属三原中学校の第7学年1・2組で実施することができた。二つ目は、2022年12月2日に広島市立川内小学校の第5学年3組で実施することができた。第4に、研究授業の結果の吟味に基づいて、「デザイン思考」を取り入れたアクティブ・ラーニング型授業デザインの有効性を検討するとともに、授業計画の修正・改善を図ったうえで、全国社会科教育学会第71回全国研究大会自由研究発表第1分科会、2022年度日本教材学会中国四国九州支部研究発表大会自由研究発表、日本NIE学会第19回大会自由研究発表、以上の3つの学会において研究発表を行うことができたことである。そして第5に、2022年度の研究の成果を、「『デザイン思考』に基づく『未来文化創造学習』の授業開発~東日本大震災地域の教材を事例に~」というタイトルの論文にまとめ、福山大学大学教育センター『大学教育論叢』第9号に投稿し、掲載することができたことである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度に予定していた研究の手順は、下記の5点であった。①2021年度に構築した「国際平和文化創造力」を育成する新たな「多文化間イシュー学習」の理論仮説と授業開発のためのフレームワークに基づいて、授業モデル開発のための教材調査を実施する。②教材調査の成果に基づいて、「多文化間イシュー学習」の一つと考えられる「葛藤・ジレンマ型学習」の単元レベルの授業計画を日米協働で開発する。③開発した授業計画を用いた研究授業を日米両国において実施し,その結果の分析・評価に基づいて授業計画の修正・改善を図る。④日本において米国側の研究協力者あるいは研究授業協力校の関係者を招聘した授業開発のためのワークショップを、また米国において研究授業の分析・評価のための評価会議を開催し、理論仮説および授業計画の修正・改善を図る。⑤2022年度の研究成果を「広島大学グローバル・パートナーシップ・スクール・プロジェクト研究センター」のウェブサイトに掲載するとともに、全国社会科教育学会、日本NIE学会、日本教材学会等で発表する。 2022年度には、このような手順に基づいて研究を進めていった。しかし、昨年度と同様に、コロナ禍の大きな影響により日米間での移動が全くできず、③の米国における研究授業の実施はできなかった。また、④の日本における米国側の研究協力者や研究授業協力校の関係者を招聘した教材開発のためのワークショップや、また米国での研究授業の分析・評価のための評価会議も開催することはできなかった。 以上のように、コロナ禍の影響を受けながらの研究活動ではあったが、全国社会科教育学会、日本NIE学会、日本教材学会等での研究発表と福山大学大学教育センター『大学教育論叢』第9号への論文掲載については実現できた。しかし、日米での協働開発研究としては、「やや遅れている」と判断せざるを得ない。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021・2022年度の研究のリフレクションに基づきながら、今後の研究の推進方策として、最終年度である2023年度には、特に下記の6点を重視しながら研究を加速させていきたい。 第1に、2021・2022年度に実施した研究授業の分析・評価に基づいて、「多文化間イシュー学習」の理論仮説とそれ基づく授業デザインのためのフレームワークの修正・改善をさらに図っていきたい。第2に、2021・2022年度に構築した「多文化間イシュー学習」の授業デザインの基本的な考え方に基づいて、新たに「摩擦・対立型学習」の授業計画を開発していきたい。具体的には、日米間の摩擦・対立の関係を克服していった移民に関するストーリー(物語)を教材とした単元の授業開発を目指したい。第3に、開発した授業計画を用いた研究授業の実施を、日本および米国において実施し、その結果の分析・評価に基づいて、「多文化間イシュー学習」の理論仮説や授業計画の有効性の吟味を行いたい。第4に、日本において米国側の研究協力者や研究授業協力校の関係者を招聘した日米協働フォーラムを開催したい。また米国において研究授業の分析・評価のための評価会議を開催し、理論仮説および授業計画の修正・改善を図りたい。第5に、研究成果の公開と普及に関しては、全国社会科教育学会,日本NIE学会、日本教材学会等での発表および機関誌への投稿を考えていきたい。そして第6に、3年間の研究成果をまとめた研究報告書を作成していきたい。
|
Report
(2 results)
Research Products
(8 results)