Project/Area Number |
21K02727
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
河住 有希子 日本工業大学, 共通教育学群, 准教授 (10605372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 恵 立教大学, 日本語教育センター, 特定課題研究員 (80606070)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 日本語教育 / 特別支援教育 / 教育連携 / 視覚障害 / 点字 / 理療科 / 鍼灸あん摩マッサージ指圧 / 視覚障害者 / 日本語学習 / 日本語教材 / 特別支援教育と日本語教育の連携 / JLS児童生徒 / 点字による日本語学習教材 / JSL児童生徒 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、視覚特別支援学校に在籍し日本語を第一言語としない児童生徒の「教科学習の基盤となる日本語力」を育成するための、視覚特別支援教育と日本語教育の領域横断的な連携の形を具体化する。本研究により得られた知見はハンドブックにまとめ、視覚特別支援教育教員に広く共有する。そして、今このような事例に接していない教育機関でも必要な時に必要な教育が提供できるための基盤を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は日本国内で学ぶ、視覚に障害がある日本語非母語話者の学習支援、及びライフキャリアの支援を見据えた特別支援教育と日本語教育の連携の基盤構築を目的としている。当初の研究計画では、外国籍の両親に伴われて来日したJSL児童生徒を支援対象としていた。しかし、2019年以降のCOVID-19の影響により、在籍者の大半が年少者である盲学校(初等・中等教育)への訪問や授業の参与観察が難しい期間が続いた。そのため、本研究期間には、主な在籍者が成人である盲学校理療科の日本語非母語話者を対象として、特別支援教育と日本語教育の連携基盤を構築し、その後にJSL児童生徒への教育に展開することとした。 令和5年度は、教育連携に向けたケーススタディとして、授業実践、参与観察、当事者への日本語学習状況の聞き取り調査、教育連携による日本語教育の方法と内容の検討を計画していた。本研究チームの研究協力者が盲学校で開講された日本語科目を講師として担当し、代表者及び分担者が参与観察を行った。これまでの約4年にわたる関わりを通して、今年度は国立大学法人筑波大学附属視覚特別支援学校で国際教育を担当する複数名の教諭と信頼関係を構築し、教育方法に関する意見交換や具体的な連携の計画をたてるに至った。日本語教育と専門教育の連携は、日本語教育界全体の課題でもあり、連携の見通しが立てられたことは大きな進捗であると考える。 その他、令和5年度は当事者への生活や学習方法に関する聞き取り調査も行った。三療すべての国家試験に合格した元学習者を対象とし、合格に至る学習方法に共通する要素を考察した。本調査の結果は、令和6年度に作成する教育連携のためのハンドブック及びサンプル教材に反映する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、研究実績の概要に記した通り支援対象者を変更したが、大きな目的及び研究計画には変更はなく、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度(令和6年度)は本研究の最終年度にあたるため、以下の研究成果物の作成と情報展開を計画している。 ①特別支援教育(視覚障害)に日本語教育の方法を応用するためのサンプル教材および活用ハンドブックを作成する: 理療科の専門基礎科目である「生理学」の国家試験過去10年分の出現語彙を分析して教材サンプルを作成し、理療科教員による日本語非母語話者への教育において活用するための視点と方法を加えたハンドブックを作成する。ハンドブックは、令和5年度までの教育実践及び参与観察で知り得た理療科教員の疑問や不安に寄り添い、実践的に活用できるものとなるよう配慮する。 ②視覚に障害がある日本語非母語話者への導入教材として、点字五十音図音声ガイドの多言語化を進め、Web上で公開する: COVID-19及び昨今の政治的、社会的問題により障害がある学習者の来日が容易ではない状況が続いている。その中でも日本語学習に希望を託す学習者の為に、先行する研究課題において点字五十音図音声ガイド(日本語版、中国語版)を作成した。本研究期間中に、更に英語(令和5年公開済)、ロシア語、スワヒリ語版の公開を予定している。 ③研究成果の共有: 令和6年8月に開催される日本語教育国際研究大会への参加を予定している。また、②はWeb上で公開し、①は筑波大学附属視覚特別支援学校教員を通して日本理療科教員連盟に協力を依頼し、全国の理療科を有する教育機関に情報共有する予定である。
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