教員養成におけるICT活用教育に対する信念の変容とICT活用指導力の育成
Project/Area Number |
21K02830
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
森下 孟 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (70642528)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 英昭 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20467195)
谷塚 光典 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (30323231)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 動画教材 / 教員養成学部生 / 非同期型授業 / 興味・関心 / ICT活用教育 / 因子分析 / 教員養成 / 教師 / 児童生徒 / 学習活動・学習環境 / ICT活用指導力 / 信念 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,①ICTを活用した教育活動に対する信念が「いつ」「どこで」「どのような」経験を経て形成されるのか,②ICTを活用した教育活動に対して積極的な信念を持たせるためにはどのような教育方法が必要であるかを明らかにする。そのために,①ICTを活用した教育活動に対する感情や信念を可視化するための調査指標を作成しICT活用指導力との相関関係を分析する。また,②その信念が「いつ」「どこで」「どのように」形成されるかを要因分析し,③意識変容を図るための効果的な教育実習及び教科教育指導法を構築し,教員養成学部生が授業等で児童生徒にICT活用するための意識を高め,ICT活用指導力の育成につなげる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,教員養成学部生はICTを活用した教育活動に負の信念を抱いており,ICT活用指導力育成の阻害要因となっていることに対して,①ICTを活用した教育活動に対する信念が「いつ」「どこで」「どのような」経験を経て形成されるのか,②ICTを活用した教育活動に対して積極的な信念を持たせるためにはどのような教育方法が必要であるかを明らかにすることが目的である。 積極的な信念を持たせるための手法として非同期型動画教材の活用に着目し,学習者の興味・関心を引き出すための働きかけに関する分析を行った。学習者の興味・関心を引き出すためにキーワードを列挙した板書の作成や,授業者が顔出しで説明をしつつ問いかけを行うことが有効であることを示唆した。動画教材において情報が一目で整理でき,それらをきっかけに授業者が発問を行うことが学習者の興味・関心を引き出すために重要である可能性が高い。また,動画教材が単なる教材としての役割だけでなく,対面授業における教師の役割も同時に果たせるように働きかけを施すことが重要であることがわかった。 一方で,比喩表現や身振り手振りなど学習者の興味・関心に負の影響を与えていた働きかけもみられた。したがって,学習者の興味・関心を引き出すために,動画教材の作成時に教材・教師として両面の役割を意図的に施すことが重要である。これを踏まえ,ICTを活用した教育活動に対して,ネガティブな経験を受けてきた小中学校時代の教育観を書き換え,これからの時代を生きる子ども達に必要な資質・能力の育成に欠くことができないことを強調していくことが有用であると考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は2点である。①ICTを活用した教育活動に対する信念が「いつ」「どこで」「どのような」経験を経て形成されるのか,については,小学校時代に形成される教育観が影響していることが明らかにされた。②ICTを活用した教育活動に対して積極的な信念を持たせるためにはどのような教育方法が必要であるかを明らかにすることについては,2023年度の研究成果により非同期型教材の活用が一定有用であることが示された。これらに伴い,研究開始当初に課題としていたICT活用教育に対する消極的な態度の変容に向けた方略は見通しを持つことができた。残り1年間の研究計画のなかで,これらの成果をもとに本研究で明らかにしてきた非同期型教材を活用した信念の変容にあたるチェックリストを構築し,実際に効果測定を行うことで本研究は当初計画を満たすことができると判断される。よって,おおむね順調に進展しているものと判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
教育実習でICT活用授業を行った教員養成学部生が,ICT活用教育における教育観にどのような変化を得たのかを調査する。具体的には,これまでに明らかにした成果をもとに,信念を問うチェックリストを作成し,教育実習前後においてどのような変化が生じたかを明らかにする。加えて,どのようなICT活用授業を行ったのかを整理・分析することで,どのようなICT活用教育を行うことが教員養成学部生たちが経験的にその有用性を学ぶことに至るのかを明らかにする。
|
Report
(3 results)
Research Products
(20 results)