LTD授業モデルによるAL型授業の質向上:協同認識とLTD習熟度に着目して
Project/Area Number |
21K02845
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
安永 悟 久留米大学, 文学部, 教授 (60182341)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | LTD授業モデル / AL型授業 / 協同教育 / 協同認識尺度 / 授業設計 / 初年次教育 / アクティブラーニング / 協同学習 / 協同認識 / 習熟度 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、アクティブラーニング(AL)型授業の質向上をめざして提案したLTD授業モデルによる、高等教育における授業改善を目的としている。LTDとは協同学習の技法であり、理想的な読解法・対話法として知られている。LTD授業モデルは、協同学習の各種スキルや協同の精神に基づきLTDを育成する基礎段階と、その学習内容を活用する応用段階からなる。本研究ではLTD授業モデルに基づく授業を計画・実践し、それを分析対象とする。その際、LTD習熟度を測定する評価表と協同認識尺度を作成したうえで、両者がAL型授業の質向上におよぼす効果を検討する。その際、基礎段階と応用段階との接続のあり方に焦点をあてる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、LTD授業モデルによるAL型授業の改善を目的として次の点を検討している。目的1:協同実践力の育成を目指し、協同教育の観点から、LTD授業モデルに沿ったLTDの獲得と習熟、および応用を促す授業改善を継続する。目的2:協同教育が求める協同認識を測定する尺度と、LTDの獲得・習熟度を測定する評価表を開発する。そのうえで目的3:授業実践による協同認識の質的変化とLTDの獲得・習熟過程との関係を検証し、両者がAL型授業(PBLまたは反転授業)におよぼす影響を検討する。 本研究では、前年度同様、医学生と看護学生を対象とした初年次教育科目、および心理学生を対象とした専門科目での実践を主たる検討対象とした。また、LTD授業モデルに依拠した高大接続の可能性を検討するために、高校生を対象とした授業を開発し、実践した。さらに、大学や看護学校、高校の教員を対象としたLTD授業モデルに関する研修を繰り返し、LTD型授業モデルの普及に努めた。 これらの実践を通して、LTD授業モデルの授業改善(目的1)を継続的に行った。また、授業改善の有効性を検討するために、前年度までに作成した協同認識尺度(目的2)を中心とした質問紙や、授業を振り返る「授業記録紙」、加えて授業における「最終レポート」を手がかりに、その有効性を検討している(目的3)。なお、LTDの獲得・習熟を測定する評価表の作成に向け、授業実践で得られた資料を分析し、評価項目を検討中である。 これらの研究成果に基づき、関連する学会でシンポジウムやワークショップを開催し、広く意見交換をおこなった。また研究成果の一部は関係する教育雑誌に掲載した。 以上の研究成果を基盤に、2023年度の授業計画を練り直し、現在、新たな受講生を対象とした実践研究を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの進捗状況は「おおむね順調に進展している」と判断している。判断理由は次の通りである。 目的1のLTD授業モデルに沿った授業改善が進展した。特に「探究活動」(総合的な探究の時間)が2022年度から高校教育に導入されたことを前提に、これまで以上に探究活動の経験知がある学生を意識した指導方法を工夫した。また、指導内容の理解を促進するために、授業中に提示するスライド(提示資料)の内容と提示方法を継続的に改善した。 目的2の協同認識尺度の開発が終わり、実践場面で使用し、その妥当性と信頼性を吟味している。これらの検討が終了した段階で論文としてまとめ、その成果を公表する。なお、LTDの獲得・習熟の程度を評定する評価表作成に向け、授業で得られたデータに基づき評価項目を検討中である。 目的3のLTD授業モデル基礎・習熟段階における協同認識の質的変化とLTDの獲得・習熟過程との関係に関しては、分析対象となる基礎データを2021年度に加え、2022年度においても、視点を変えて収集できた。これらのデータに基づき、LTD授業モデルの応用段階で反転授業を受講した学生を対象に、LTDの習熟度を手がかりに、授業成果の違いを明らかにする予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
LTD授業モデルに依拠した授業の改善をめざした本研究の最終目的は、高等教育でも推奨されているAL型授業の質を高め、将来、受講生が関与する実社会における「現場」において、同僚と連携・協力して活躍できる基礎力(協同実践力)を育むことである。この協同実践力を育成する1つの手段として開発したLTD授業モデルに基づく授業計画、授業用教材、教育指導の方法などを精緻化し、本モデルに沿った授業の有効性を高め、その効果を実践的に検討することが本研究の具体的な検討課題である。 この目的を達成するために、これまでにえられた実践データを手がかりに、LTD授業モデルの基礎・習熟・応用の3段階それぞれの授業を改善し、3段階の体系的・重層的な関連づけを、協同教育の理論と技法、とくにLTD話し合い学習法に依拠しながら展開し、その有効性を吟味する。そのさい授業を構成する各種要素の関係性をつねに意識しながら、多様な個性と特性をもつ学生で構成される多様な学生集団に対応できる効果的なAL型授業の実践をめざす。また、高等教育場面と実社会とをつなぐ学外実習(臨地実習)の質を高める方法に関して、LTD授業モデルの観点から検討を加る。 具体的には次の点を中心に検討する。課題1:LTD授業モデル3段階に基づく授業改善を継続する。その際、本研究の最終年度にあたる2023年度は、とくに習熟段階で使用する授業用教材の開発と、その使用法について検討する。また、応用段階に関しては、LTD型PBLとLTD型反転授業の指導法をさらに精緻化する。加えて、応用段階における学外実習のあり方について、実習現場との連携・協力のあり方も加味しながら、新たな検討課題に加える。課題2:LTDの獲得および習熟度を評価するルーブリックの作成を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)