Developing Digital Materials for a Comprehension-Based Approach to English Grammar and Usage
Project/Area Number |
21K02854
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
中川 右也 三重大学, 教育学部, 准教授 (10551161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 翔 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10821647)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | ICT教育 / デジタル教科書 / 英文法・語法学習 / 認知言語学 / 教育工学 / イメージ・スキーマ / 個別最適化学習 / デジタル教材開発 |
Outline of Research at the Start |
本研究では文法・語法を納得しながらタブレット端末で学習できる動画の教材開発を目指す。文法・語法は、抽象的概念であることから、一般認知能力が高くない学習者にとって難解なものである。本研究では、イラストを基に動画化し、学習者が素朴に思う疑問について、視覚を通して理解を促す教材開発を行う。イラストを元に文法の背後にあるイメージを動画化し、示すことができれば、直感的に納得ができ、学習者の理解を促すことが可能と考えられる。しかし現在のところ、学習者タブレット端末を使って学ぶことができる、文法・語法用のデジタル教材はないことから、効果を検証しながら教材開発を行う本研究は学術的意義があると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、文法・語法の習得を困難にしている様々な要因や文法項目に関する客観的な分析を行い、同時に文法項目に焦点を当て、学習者が苦手としている文法・語法を解説することで、その説明の妥当性を確かめながら、効果的な学習ができるシステムを構築することを目的としている。本研究の成果は、認知言語学の知見に基づき、主に抽象的な文法の概念を親しみやすく、イラスト化した動画を作成することで、学習者がその動画を視聴しながら理解できるよう、英文法・語法の学習システムを構築することにあり意義がある。また、1人1台タブレット端末の普及が進んでいる教育現場に貢献することを目指し、教育現場でタブレットを家に持ち帰らせる取り組みも行われていることから、タブレット端末を活用した家庭学習の個別最適な学びの支援も構築することを視野に入れることからも本研究の内容は重要性が高い。 研究実施の計画については、以下のように進める予定である。 ①学習指導要領に従い、コミュニケーションの土台として必要不可欠な文法項目を選出し、文献調査と説明の記述作成を並行して行い、②動画化する前段階として、イラストを作成し、その後動画化に移行し、③試作動画教材を用いた学習に関して効果の有無の検証を行い、適宜修正を施していき、その後、効果を明らかにした上で、教材を完成させる予定である。 研究成果は、研究論文や書籍、学会発表、セミナーなど、あらゆる機会を通して公開していく予定である。令和4年度の研究成果は、書籍では、『第二言語習得研究の科学 2:言語の指導』「第4章 不定詞・動名詞選択の明示的指導-動詞補部に焦点を当てて-」くろしお出版、学術誌では「主体的・対話的で深い学びの観点からの句動詞学習法」『日本認知言語学会論文集』第22巻、一般雑誌では、「日本語を活用した基本レベルの英文法指導」『英語教育』71(10)にそれぞれ収録されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度に作成した文法項目である、文型、関係代名詞、現在完了、不定詞・動名詞を目的語として取る動詞の試作教材を基に、動画化するためのイラストを令和4年度に作成した。これらの文法事項のイラストは、動画化することを前提として作成され、学習者の視点からも学びやすさを中心に検証した。これらの文法項目には、様々な用法があるため、学習者が苦手とする項目となってることが実施した調査でわかった。そこで、認知言語学の道具立ての1つであるイメージスキーマを基にした中心的なイメージを親しみやすいイラストにして提示し、その教え方と教材の効果検証を行った。 これまでに得られた研究成果は、研究論文や書籍、学会発表、セミナーなど、あらゆる機会を通じて公開しており、今後も活発に成果報告を行っていく予定である。 なお、現在の教育現場では、GIGAスクール構想により、児童・生徒1人1台のタブレット端末が提供され、デジタルコンテンツの内容を工夫することで、反転授業など新たな学習形態を取り入れることが可能となり、学習効果の向上が期待されている。そこで、令和4年度では、端末を活用した自宅学習の研究とその効果について、文献などを通じて調査を行っている。先行研究で得られた知見は、今後の動画化する過程で反映させていく。最終的には、教師用のデジタル教科書だけでなく、生徒用のデジタル教科書での活用を見据えてデジタル教材を開発している。 令和4年度までの進捗状況に関して、当初の予定であった文法開設の記述分の作成及び静止画の作成は、おおむね計画通りに進んでいるため、できる限り早い時期に、令和5年度では静止画にした教材を動画化に移行していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで試作した教材で取り扱っている文法・語法の項目である「文型」「関係代名詞」「現在完了」「不定詞・動名詞を目的語として取る動詞」について、今後は動画化する計画である。静止画の教材を動画化するにあたり、アニメーションの動きやナレーション、文字の配置や時間等には注意をして開発を進める。さらに、動画化された教材を教員と学習者にそれぞれ使用していただき、教師側の「教えやすさ」と学習者側の「学びやすさ」の観点から、修正が必要な場合には修正を施しながら改良を重ねてデジタル教材の開発を進めていきたいと考えている。 特に英語という教科では、デジタル教科書に関して、教授者側だけでなく学習者側のデジタル教科書が全国で活用されているという実態を踏まえて、最終的には教師用デジタル教科書と学習者用デジタル教科書の2つの視点からデジタル教科書への活用を実践を通して研究成果へとつなげられるように努めたいと考えている。 本研究は、英語教育のみならず、教育工学や心理学など、周辺分野に関する知見も必要であることから、今後も引き続き、実証検証しながら文献調査を行い、得られた調査結果のデータを整理し、開発する教材を批判・検討し、改良させながら研究を進めていく。様々な分野の知見を融合しながら、学際的に研究を行い、その効果を十分に教育現場に還元できるように方策を構築していく。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)