Project/Area Number |
21K02861
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
小倉 加奈代 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (10432139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 亜未 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 助教 (40782347)
村山 優子 津田塾大学, 数学・計算機科学研究所, 研究員 (20264955)
西本 一志 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (50313721)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | セキュリティ意識 / 直接的ナッジ / 妨害的ナッジ / 警告ダイアログ / 単純接触効果 / 状況アウェアネス / 不便益 / ナッジ / 馴化 / セキュリティ警告 / 行動変容 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目標は,一般ユーザが教材や指導者なしに,セキュリティへの配慮が必要な日常的文脈上でセキュリティ被害から身を守る持続性のある行動習慣(セキュリティ意識)を身につける方法を確立することである.そのために本研究では,行動経済学で提唱されている自発的に人の行動を変容させる「ナッジ」と呼ばれるアプローチを取り入れ,使い続けるとセキュリティ意識が向上し,利用をやめても習慣的にセキュリティ意識の高い行動を取ることができるセキュリティ警告ダイアログを設計・実装し,ユーザスタディによりセキュリティ意識の変容を評価する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目標は,例えば,Webページ上で認証情報送信時,セキュリティ警告が表示された際に,今一度,情報を送信しようとしているサイトの安全性に問題がないかを再考し,問題がないと判断した上で最終的な情報送信を行うといったように,日常行動の中でセキュリティ被害から身を守る持続性のある行動習慣(セキュリティ意識)を効果的に身につける方法を確立することである.この目標に対し,自発的な行動変容アプローチである「ナッジ」をもとに,自発的状況に対応した行動へ直接的に誘導する「直接的ナッジ」と,違和感や不快感を与えることで適切な行動を熟慮させ,状況に適した行動へ誘導する「妨害的ナッジ」を取り入れた警告ダイアログによりセキュリティ意識の効果的習得手法の確立を目指している. 令和5年度は,直接的ナッジを取り入れた手法については,過去に実施した着目すべき項目を強調する手法,スワイプ操作を取り入れた手法の適用可能性を検討した.また,前年度の実施した単純接触効果を利用した楽曲動画を利用した警告ダイアログの再試と改善点の検討を行なった.妨害的ナッジを取り入れた手法については,前年度に試作したスマートフォン利用時の「意図しない表示・操作」に関する不快要因を用いたWeb ブラウジング警告に対するWeb調査を実施した.さらに,提案手法の最終評価に向け,セキュリティ意識に関係する危険性に対する感度を測定するための尺度について調査し,今後の実験で利用可能な尺度の選定を行なった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は研究期間内に(1)セキュリティ意識向上評価のための尺度の調査・作成,(2)直接的ナッジダイアログ/妨害的ナッジダイアログの設計・試作・評価と改良,(3) 研究全体の総括の大きく3つを実施する計画であり,令和5年度は (1),(2)について実施した. 本研究は本来,令和5年度で終了予定であり,最終年度は,最終的な評価実験と研究総括を行う予定であったが,学内業務負荷の増加により本研究に取り組む時間が確保できないメンバーや,出産により休暇に入っていたメンバがいたため,実験実施以降の作業が行えていない状況であるため,遅れていると判断する.なお,本研究は研究実施期間を延長したため,令和5年度に行えなかった作業を残り1年間で実施する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は,まず,昨年度実施したスマートフォン利用時の「意図しない表示・操作」に関する不快要因を用いた Web ブラウジング警告のWeb調査結果の整理,考察を行う.Web調査結果より,必要に応じて警告手法,実験の手続きの改善を行なった上で,最終的な実験を行い,本研究の総括を行う.
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