学習目標による「わからない」の可視化を目的とした授業支援システムの開発と評価
Project/Area Number |
21K02866
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Tsuda University |
Principal Investigator |
稲葉 利江子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (90370098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 雄貴 東京理科大学, 教育支援機構, 教授 (50570090)
今野 貴之 明星大学, 教育学部, 准教授 (70632602)
岸 磨貴子 明治大学, 国際日本学部, 専任准教授 (80581686)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 指導支援システム / 指導方略 / 学習目標 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,「何がかわらないのかがわからない」という状況の学習者に対して,学習支援を行うシステムを開発・評価することである。特に,数学のように学習内容が階層的構造により構成されている場合には,「わからない」と感じた経験がその科目嫌いや苦手科目になるということがわかっている。また,そもそも「わからない」ことの言語化ができないことから,「わからない」から「わかる」への脱却が困難な状況になっている場合がある。そこで,本研究では,階層的構造により構成されている科目の「わからない」ことに関して調査するとともに,その理解・表現段階に応じた指導方略を設計し,システム開発を行い,授業実践により検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,学校教育の現場において,階層的構造により構成されている科目において「わからない」ことをどのように表現できるのかというデータを調査・蓄積するとともに,その理解・表現段階に応じた指導方略を設計し,システム開発を行うことを目的としている。 2023年度は,以下の2点について研究を進めた。 ①2022年度に開発したシステムの検証 2022年度に,既存のノートテイキングシステムNoTASをベースに,教員が作成した課題分析図に基づき,「教材の階層構造化機能」「既習知識へのリンク情報の表示機能」「わからないことの一覧機能」「学習ログ機能」を有するシステム開発を行なった。開発したシステムの有効性の評価検証を今年度実施した。中学2年生の数学を対象とし,某中学校の2年生41名を対象とし,教育現場での実践評価を行った。その結果,教材の難易度によって影響はあるが,開発システムを用いた方が学習の達成度に自信を持つこと,パフォーマンステストにおいては有意差はないことを確認した。 ②学習者主体の「わからない」を解決する教材の検討 2022年度に開発したシステムは授業で用いる教材を想定し,機能設計を行っている。一方で,授業外での個別学習における支援の検討を行った。具体的には,学習者がドリル形式で問題を解答し,その正誤情報を基に,課題分析図から理解している内容と,理解できていない内容を把握し,理解できていない内容に関する復習ができる教材を提示するシステムを試作した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定としては,2023年度は「教育実践による検証と評価を行う」ことを目的としていた。 実際に中学数学での教育実践を行ったが,その応用性や適応性などの検証・分析まで行うことができなかった。そのため,「やや遅れている」状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2023年度に行うことができなかった教育実践の結果の検証やさらに教育実践を重ねることによる適応性について検討を行う予定である。 さらに,その研究成果を関係学会で報告する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)