Longitudinal data analysis of the Force Concept Inventory; Exploring the process of understanding the concept of mechanics in three years of high school
Project/Area Number |
21K02881
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09080:Science education-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宗尻 修治 広島大学, 先進理工系科学研究科(総), 准教授 (90353119)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 力学概念 / 物理教育研究 / 縦断データ / 物理教育 |
Outline of Research at the Start |
ニュートン力学は物理を学ぶうえで最も基本となる分野である.本研究では物理を学び始めた高校生がニュートン力学に関わる様々な概念をどのような順序で理解していくか、また理解度の個人差を説明する変数は何であるかを解明する。さらに、これらの様々な力学概念理解の因果関係の解明に迫る分析を行う。これらの分析により効果的な物理教育方法を探る.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,「力学を学び始めた学習者(高校生)がニュートン力学に関わる概念をどのような順序で獲得していくか,また,ニュートン力学を修得できる学習者と,その前の段階でとどまる学習者の概念理解の過程にどのような違いがあるか」について力学概念理解度調査(全30問からなる多肢選択式テストFCI)データから明らかにすることである。高校生約250人の高校3年間の4時点のデータを用いて,前の時点で選ばれた各問の選択肢が,後の時点で選ばれる選択肢にどのように影響するか分析を行う。昨年度は,観測変数である各問の正誤データをそのまま用いたパス解析により,運動学の理解が,その後のスコアの伸びに関係することを示した。2022年度の目的は潜在変数を用いた分析を行うことである。FCIの30問は,運動学,運動の第1法則,第2法則,第3法則,重ね合わせの原理,力の種類の6つに分類されている。しかし,学習者は,必ずしもそのような概念理解をしているとは限らない。そこで,30問の観測変数の因子分析を行い,本研究対象者の理解の仕方を因子に分類した。高校1年時の4月と2月の2時点について,それぞれ4つと5つの因子に分類し,予備的な分析を行った。各因子はおおよそ,運動学,運動の第一法則,第三法則などに意味付けできた。この2時点間の各因子の共分散構造分析により,運動学の因子が次の時点におけるすべての因子と相関が強いことがわかった。一方,運動学以外の因子は,後の時点で,同じ意味を持つ因子との問の相関はあるものの,それ以外の因子との相関は低かった。つまり運動学の理解がその後の力学概念の理解に重要であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目は予定通り,力学概念調査データに対して潜在変数を用いた分析に入った。因子分析を行い,さらに共分散構造分析を始めることができた。これらの成果は,物理教育研究大会,日本物理学会,物理教育国際会議で発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は力学概念調査データを用いた共分散構造分析を実施可能とした。今後の研究では,本データに対してより適切なモデルを探索し,最終的なモデルを提案する。因子数の検討,各因子に含む観測変数,各因子間のパスの結び方などを検討し,適合度,モデルの意味を検討し,ニュートン力学に関わる概念がどのような順序で獲得されていくか明らかにしていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)