Driver Take-Over Reaction in Autonomous Vehicles
Project/Area Number |
21K02964
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
志堂寺 和則 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (50243853)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 交通心理学 / 自動運転 / 権限移譲 / 運転者 |
Outline of Research at the Start |
自動車の自動運転が注目されているが、実際には一気に完全自動運転が実現するのではなく、段階的に自動化を進めていくことが計画されている。このプロセスでは、自動車からドライバーへと運転の引き継ぎ(権限移譲)が発生する。しかし、この権限移譲については研究が不足しており、ドライバーはうまく運転を引き継ぐことができるかどうかは明らかになっていない。そこで、本研究では、発生頻度が高いと思われる権限移譲場面において、ドライバーがどのような運転行動をするのかについてデータを収集し、その知見を元に、安全な権限移譲のためのインタフェースを提案する。そして研究成果を生かした権限移譲の体験システムを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ドライビングシミュレータを改修して実験を実施した。実験結果全体としては、自動運転から手動運転へと権限移譲が発生した時の乗員(参加者)の対応は、その発生状況や自動運転開始から権限移譲迄の時間(自動運転走行時間)によって変化することを示唆するものであり、当初の予想に合致するものであった。この実験では片側3車線道路を走行しているものとした。実験場面は、道路の通行規制のために右車線に車線変更が必要となる場面と、参加者が搭乗している車両と先行車の間に右の車線から車両が割り込んでくる場面とした。そして、自動運転走行時間として、1、5、15分の3条件を設定した。参加者は男女20名であり、彼らには開始時に時速100kmまで手動運転で加速し、自動運転に切り替わった後は着座した状態で自由に過ごして良いこと、権限移譲が発生した状況ではステアリングのスイッチを押下した後、安全に運転することを教示した。実験の結果、参加者が自動運転システムから運転権限を受け取った5秒後の車速は、どちらの実験場面でも大きく減速していた。このことは、参加者が危険を回避するような運転を実行する時間を確保するために、ブレーキによる減速行動をしているものと思われた。特に、前方に割り込まれる場面では速度を大きく低下させており、割り込み車との車間距離をまずは確保しようとしていることが伺えた。自動運転走行時間については、自動運転走行時間が短い場合のほうが自動運転走行時間が長い場合よりも車速を低下させていた。自動運転走行時間が長い場合には突然生じる権限移譲への対応が遅れがちになるのではないかと推測される。実験結果の詳細をみると、当初の予想とは異なる部分もあったため、実験設定を見直して実験をやり直す必要があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス蔓延防止のため、実験室を使用した研究活動全体を大きく制限をしていた。このため、以前のようには実験室実験を推進しにくい状況が続いていた。新型コロナウイルスが5類感染症に変更となり、蔓延防止に努めつつ前のような実験室実験ができる状況とはなったが、年度途中からの変更であったこともあり、実験実施のための諸状況をうまく整えることができず、「研究実績の概要」で報告した実験を実施するに止まってしまった。実験自体の進行状況は遅延しているが、これまでの実験室実験を実施できない期間中にシミュレータの改修に時間をかけたため、シミュレータ本体は当初想定のシミュレータよりもより良いものに仕上がってきている。よって、今後の実験のための実験準備はかなり進められていると言える。概要に記載した実験の結果は全体としては当初の予想に合うようなものであったが、詳細にみると当初の予想とは少し異なる結果が得られていた。このことが生じた原因を考えて、現在実施している実験の設定は変更している。次の1年で複数の実験を実施し、遅れをとり戻すようにしたい。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、昨年度に実施した実験のやり直しの実験を実施している。結果は学会発表の予定である。加えて、本研究テーマについて学生を3名ほど担当させることにしている。研究計画書では実験を順次実施することにしていたが、今年度は同時に複数の実験を実施する予定にしている。現在実施している実験では、最初に大学生を参加者として予備実験を実施し、その後、高齢者のデータを取得する。そして、同時並行で、安全かつ素早く運転引き継ぎができるインタフェースについての実験も実施する予定としている。また、権限移譲の体験システムの開発を行い、当初計画の完遂を行いたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)