Project/Area Number |
21K02967
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
高木 彩 千葉工業大学, 社会システム科学部, 教授 (30532395)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 萌芽技術 / 受容 / 価値観 / COVID-19 / 人工知能 / リスク認知 / ベネフィット認知 / 信頼 / 社会的受容 / リスクコミュニケーション / ELSI |
Outline of Research at the Start |
萌芽技術(emerging technology)は、不確実な要素が多く今後の社会普及に関する見通しが立ちにくいため、その倫理的・法的・社会的課題(ELSI)についての社会的な合意形成は、既存の技術以上に難しい。そこで本研究では、近年成長が目覚ましい情報分野に焦点をあてて、その中でも危機管理に資する萌芽技術について、社会心理学的観点から受容過程のモデルを構築し、それに基づくコミュニケーション手法の考案を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、引き続き接触確認アプリ(COCOA)を対象技術として取り上げ、危機対処に資する萌芽技術の認知と受容において、価値観や世界観に関わる要因がどのように関連するのかを実証的するために2つの研究を実施した。 1つの目の研究では、価値観や世界観に関わる要因(文化的認知(個人主義、階層主義)、道徳基盤、穢れ忌避)を広く取り上げ、それらとCOCOAの認知(リスク認知、ベネフィット認知、性能への信頼感)と感情、受容態度との関連を探索的に検討した。その結果、文化的認知の要因との関連が認められ、個人主義的、階層主義的な人ほどCOCOAの受容しない態度をもつという関連があることを明らかにした。個人主義と技術の受容態度との関連は、先行研究の結果とも整合的であったが、階層主義と技術の受容態度との関連は、先行研究とは異なる結果であった。 2つの目の研究では、健康観察アプリを対象技術として取り上げ、回答者の文化的認知の傾向(個人主義)に整合的な技術説明文を提示した際に、対象技術の受容態度がより肯定的になるかを検討した。その結果、実験操作に失敗し、実験刺激(技術説明文)が研究者側の事前想定と異なる内容として回答者に評価されており、主たる従属変数(受容態度など)においても、予測を支持する結果は得られなかった。この結果を受けて、令和5年度に再度実験的検討を行えるように、実験操作の失敗原因の特定作業を行い、それを踏まえた実験刺激の再作成の作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
価値観や世界観に関連する要因と危機対処に関わる萌芽技術の認知と受容態度の関連を検討した上で、実験的な検討まで行うことができたため、概ね当初計画通りの実証研究を実施できたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度実施した実験研究においては、実験操作が失敗に終わったため、実験刺激(技術提示文)についての再検討を進めている。また、今年度の研究で用いた文化的認知尺度の短縮版に関しては、妥当性と信頼性の面で不安が残る結果となったため、今後の研究で用いる尺度の妥当性と信頼性についても、今後適宜改善することが必要と考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)