個人の健康を支えるパーソナルネットワークの構造的基盤
Project/Area Number |
21K02987
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
平島 太郎 愛知淑徳大学, 心理学部, 准教授 (50803110)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 社会的ネットワーク / パーソナルネットワーク / コミュニティ / メンタライジング / 主観的幸福感 / 孤独感 / 精神的健康 / 幸福感 / 最小相互作用 / 健康 / 縦断調査 / ネットワーク測定 |
Outline of Research at the Start |
個人を取り巻く対人関係は、心身の健康に重大な影響を及ぼす。ただし、その知見は、親密度や接触頻度の高い対人関係に限られてきた。「知り合い」や、カフェ店員といった「見知らぬ他者」をも含む、個人を取り巻く包括的な対人関係が個人の健康に及ぼす効果は、未検討な課題として残されている。関係性の弱い他者は、親密な他者よりも対人関係の構築・維持コストが低く、その健康増進効果を明らかにすることは重要である。本研究では、弱い関係性の他者を含む包括的な対人関係が、個人の精神的健康に及ぼす影響を、縦断調査により系統的に検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、従来の研究で扱われることの多かった親密な対人関係だけでなく、「知り合い」といった関係性が強くはない他者の存在や見知らぬ他者との偶発的な相互作用を含む、個人を取り巻く包括的な対人関係が、個人の健康に及ぼす影響や、それらの対人関係の心理基盤を明らかにすることを目的としている。2022年度は、主に下記4点を進めた。 第1に、関係性が弱い他者を含む対人関係と、精神的健康(主観的幸福感・孤独感)との関連について、クラウドソーシングサービスを利用し予備調査を実施した。データを分析した結果、対人関係そのものよりも、外向性といったパーソナリティ変数が精神的健康の指標と強く相関していたことが示された。分析結果は、2023年度に開催される東海心理学会年次大会(発表受理)および日本社会心理学会年次大会(発表申込予定)にて発表を行う予定である。 第2に、関係性が弱い他者を含む対人関係の心理基盤に関する検討として、コミュニティ形成に関する論文を執筆し、Letters on Evolutionary Behavioral Science誌に掲載された。 第3に、上記の論文において検討が不十分であった点を補うためのオンライン調査をクラウドソーシングサービス上で実施した。この調査で得られた一部のデータの分析結果については、2022年度に開催された日本心理学会年次大会にて発表された。また、2023年度に開催される日本心理学会年次大会にて発表を行う予定である。 第4に、関係性が弱い他者を含むパーソナルネットワークの全体像およびその構造を測定するためのツールについては、調査対象者の変更に伴い実施方法にも変更を要することとなった。仕様の修正について引き続き検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初計画では大学生を対象とする調査を実施する予定であったが、論文執筆過程で、より代表性の高いサンプルを対象としたデータが必要であるとの認識に至り、当初計画には含まれていなかった新たな調査を立案・実施した。また、関係性が弱い他者を含む対人関係の心理基盤に関する論文が掲載された。ただし、初年度に計画していたパーソナルネットワークの測定ツールについては、可能な調査実施方法が年度中に変更されたことに伴い仕様の再検討が必要となり実装に至っていない。以上のことから、全般的な進捗としては、遅れているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度中に実施した調査のデータについて、分析を完了し成果報告する。また、パーソナルネットワークの測定ツールについては仕様を改訂し2023年度中の試用と改善を行う。2023年度後半には、本調査の準備として、クラウドソーシング上での予備調査を実施する。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)