Project/Area Number |
21K02996
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
水口 崇 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (60412946)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 道具 / 模倣 / 文脈効果 / 行為の結果 / 幼児 / RT / 視覚提示 / 処理過程 / 視線 / 視線手がかり効果 / 視線追従 / 身振り / 言語 / 動作情報 / 他者 / 視覚処理 |
Outline of Research at the Start |
文化の創造は人間固有の特徴である。そして文化の継承や伝播は模倣によって行われる。しかしながら、模倣の学習メカニズムは未解決な状況にある。本研究により、動作を模倣する時に使用する主要な情報源とその特性が明らかになる。具体的には、動作を真似する時に、行為の中から推測される意図や目標が重要な働きをしているのか、動作に含まれる視覚的に目立つ点がより主要な機能を有しているのかが解明される。
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Outline of Annual Research Achievements |
文化的所産の典型の一つに道具が挙げられる。我々は道具によって身体機能を拡張して生産を増大させてきた。そして現在のような文化的な生活を享受可能となった。文化的所産の学習において模倣は重要な意義を持つ。模倣学習は極めて初期から出現し,以後文化学習の基盤として一定の役割を果たし続ける。動作モデルを正確に再実演する上で,March et al.(2020)は文脈効果を報告している。具体的には,特定の要素を視覚的に強調する手続きにより,当該要素が正確に再現される。しかしながら,彼らの実験では,強調を行わない統制条件が設定されていないため,効果の実在が不明確である。また一連の行為が提示動作とされていなかった。そこで本研究では,文脈効果の生起メカニズムをさらに検証した。幼児36名を対象として提示動作の模倣を求めた。提示動作は、右or左手(HA)を使って道具を右or左回し(TR)にして、右or左の中継点(RP)を通って、右or左側の到達点(EP)に行く、といったものである。体系的に組み合わせて16種類の動作が設定できる。さらに中継点や到達点を強調する条件を設定した。到達点強調では,強調したEPの正答数がHA,TR,RPより高かった。中継点強調条件では強調したRPはTRより正答数が高いのみであり,EPやHAとは差がなかった。強調無し条件ではRPとEPがHAとTRより正答数が高いことが示された。以上を考えあわせると,文脈効果が得られるのはEPであると考えられる。文脈効果には行為の結果に着目しやすいヒトの認知の特徴が関与していることが推測された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの流行に伴って3年次に実施する予定の幼児の実験が遅延している。年に2回の予定であったが、1回のみの実施となっている。幸い今回の実験結果は仮説を支持する結果傾向を示している。このため、大きな遅延とはなっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
仮説と類似した結果が得られたため、実験自体の遅れには至っていない。但し、それを分析・考察して論文として投稿するプロセスのスケージュールに余裕のない状態にある。この点は通常通りのペースで進めていく。その代わりに、次年度予定している実験を迅速に進めていく。
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