Project/Area Number |
21K03006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
中村 玲子 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 准教授 (60750635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 弥生 法政大学, 文学部, 教授 (00210956)
越川 房子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80234748)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | いじめ / アサーション・スキル / ロールプレイ / 中学生 / 心理教育 / アサーション / いじめ防止 / 傍観 |
Outline of Research at the Start |
2013年にいじめ防止対策推進法が制定され,国内ではいじめの防止や対応策が求められている。近年ではSNSの使用に関連するいじめが多数報告されており,コロナ禍によるSNS使用頻度の増加やそれに関するいじめも指摘されている。またいじめの減少困難や助長の要因とされる傍観者は,特に中学校で増加する。 そこで本研究では中学生を対象にSNS上での友人とのトラブルに起因するいじめを主な題材として,傍観行動の低減に役立つアサーション・スキルの獲得によりいじめの減少を目指す心理教育的プログラムを開発し,その効果を検討することよっていじめの予防を図ることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は中学生を対象にSNS上での友人とのトラブルに起因するいじめを主な題材として,アサーション・スキルの獲得によりいじめの抑止を目指す心理教育的プログラムを開発し,その効果を検討することを目的としている。本年度は研究協力校の希望を踏まえ,傍観行動の抑制及び感情表現のためのアサーション・スキルの学習を中心的な内容とした。 プログラムは神奈川県内のA中学校において,2023年度の全校生徒を対象に学級単位で,1回50分の学級活動の時間に行われた。各学年の状況を踏まえてプログラム内容の詳細には1・2年生と3年生で異なるものを用いた。プログラムは臨床心理学の専門家がサポートし,教員が実施した。内容は,①アサーション・スキルの学習,②SNSの使用に起因するトラブル場面の提示,③いじめ防止のための心理教育の3点を含んだ。具体的には,SNSでのやり取りから生じた誤解からトラブルとなった事例について,いじめにつながらないようにするにはどのようなコミュニケーションが必要か参加生徒に考え,ロールプレイを用いて学習してもらうものであった。実施前後の査定は,回答しなくても不利益がないことを説明した上で行った。効果測定のための質問紙は,①藤本・大坊(2007)を参考に作成したアサーション・スキル使用に対する自己効力感(5件法),②いじめ介入行動に対する自己効力感(5件法)(中村・越川,2014を改変),③いじめ加害傾向(4件法)(中村・越川,2014)等から構成された。いじめ加害傾向は,抑制が難しいとされる制裁型を採用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力校の意向により,傍観行動の抑制を含む深刻ないじめにつながらないようにするためのアサーション・スキルの学習が中心的な内容となっており,その有効性が一部確認されている。 2023年度には,関連研究の学会発表を行った。今後,2022年度及び2023年度の研究実践について研究成果の公表を予定している。また2024年度も研究協力校における研究の継続実施が予定されている。 上記の研究状況により研究期間を延長したため,「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度以降も,研究協力校においていじめ防止を目的とした同様の研究(プログラム)実施が予定されている。いずれも協力校の状況や希望を踏まえてプログラム内容が決定されるが,効果測定等を含めた本研究への協力を引き続き依頼していく。 2021年度の研究実践で得られた成果については,日本教育心理学会総会での発表を予定している。
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