反芻焦点化認知行動療法の治療者マニュアルの開発と実施可能性の検討
Project/Area Number |
21K03054
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
加藤 健徳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (30861562)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅垣 佑介 奈良女子大学, 生活環境科学系, 講師 (00736902)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 認知行動療法 / 反芻焦点化認知行動療法 / 治療者マニュアル / ワークショップ / うつ病 / 治療抵抗性 / 治療抵抗性・残遺性うつ病 / 治療者マニュアルの開発 / 臨床実施可能性の検証 / 開発者と共同 |
Outline of Research at the Start |
うつ病治療で薬物療法と並ぶ標準的治療である認知行動療法(CBT)を施行しても、治療抵抗性の者が約6割に上る。抑うつの維持要因である反芻を標的とした反芻焦点化認知行動療法(RF-CBT)が英国で開発され、残遺うつ病に対する効果が実証されている。しかし開発者のRF-CBT成書(英文)をしか存在せず国内でのRF-CBTの実践は困難である。
本研究では我が国に合わせたRF-CBT治療者マニュアルを開発し、実施中の臨床試験で本マニュアルを用い、有効性、安全性などの臨床実施可能性を検証する。本研究は海外で有効性が確認された精神療法の開発者と連携している点において独創性を有する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
引き続き、残遺性うつ病の維持要因である反芻を標的とした新規認知行動療法プログラムである反芻焦点化認知行動療法(rumination-focused CBT: RF-CBT)の治療者マニュアル作成および臨床現場におけるRF-CBTの普及・実践に取り組んだ。具体的には前年度に作成した全体構成を基にマニュアルの作成を進め、第22回日本認知療法・認知行動療法で、自主企画シンポジウム『反すう焦点化認知行動療法の我が国での展開:治療マニュアルの翻訳を通して見るRFCBTの特徴と日本への適応』で動画を含んだ治療者マニュアルのプレゼンテーションを行った。 当初はRF-CBTオープンラベル試験で本マニュアルを使い、有効性、安全性などの臨床実施可能性を検証することを目的としていた。本研究チームおよびシンポジウムでのディスカッションから、多くの治療者が機能分析やイメージエクササイズなどのRF-CBT特有の概念化や技法を十分に理解・習熟することが、わが国でRF-CBTの臨床実施において重要であると確認した。そこで本マニュアルを、出版準備中の日本語版RF-CBT治療プロトコールと、現在本研究チームで作成中のRF-CBTセルフヘルプ書籍とあわせて活用することによって、RF-CBTワークショップの開催を次年度に開催することにし、治療者マニュアルはその後の臨床実践に用いられる教育資材と位置づけた。 令和4年度はRF-CBT治療者マニュアルを用いた自主企画シンポジウムでの発表、RF-CBTワークショップの企画・立案、RF-CBT治療プロトコールの翻訳、出版準備、RF-CBTセルプヘルプ書籍の企画ができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では令和4年度は、RF-CBT治療者マニュアルの完成と本マニュアルを用いた臨床実践を行う予定であった。動画を含んだRF-CBT治療者マニュアルをパワーポイント資料として作成し、自主企画シンポジウムで発表を行った。先述のようにわが国でのRF-CBTの普及・実践には、機能分析やイメージエクササイズなどRF-CBTに特徴的な概念や技法を治療者が十分に理解することが重要と確認し、本マニュアルを用いたRF-CBTワークショップを企画・立案した。またWatkins教授によるRF-CBT治療プロトコールの翻訳・出版準備が進み、RF-CBTセルプヘルプ書籍の企画も行い、RF-CBTの臨床実践に向けた活動が進展した。毎月1回のRF-CBT研究会を定期的に実施し、本研究の進捗の管理をした。
|
Strategy for Future Research Activity |
動画を含んだRF-CBT治療者マニュアルを完成させ、本マニュアル、出版予定のRF-CBTプロトコールの日本語訳書、および現在執筆中のRF-CBTセルプヘルプ書籍を用いて、RF-CBTワークショップを、令和5年度に開催する。本ワークショップの参加者のRF-CBTの習熟度や自信を評価尺度で測定する。またわが国でのRF-CBTの臨床実践および今後の展開について、国際学会で発表する予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)