Project/Area Number |
21K03133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 健太郎 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (30727087)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 時間認知 / 持続時間判断 / タイミング / 感覚統合 / 多感覚情報 / 持続時間 / 感覚間相互作用 / 因果推定 |
Outline of Research at the Start |
時間は人が生活する上で欠かせない情報の一つである。外界の変化を予測し,それに適切に対処するためには,正確かつ素早い時間の判断が必要となるが,一方で,その認識の仕組みについてはいまだ明らかでない部分も多い。本研究では,特に異なる感覚モダリティからの時間情報がどのように統合され,最終的に単一の時間として認識されるのかについて,主に手がかり統合モデルの観点から実験的に検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
感覚情報統合に基づく時間認知の仕組みを明らかにするという目的のもと,当年度は主に以下の内容について検討および活動を行った。 (1)視聴覚刺激間の知覚タイミングの結合に関して,統合の時間窓を考慮した時間差を用いて再検討を行った。その結果,視覚・聴覚双方の知覚タイミングがお互いに引きずられる方向に変化したが,聴覚刺激の変化量は視覚刺激に比べて大きかった。また視覚刺激のタイミング判断の精度により,知覚タイミングの変化量は異なる傾向にあった。今後は聴覚的な計時パラダイムを用いた場合にも同様の結果が示されるのかを検討し,この現象の課題依存性について調べる予定である。 (2)顔刺激への順応が持続時間の認識に及ぼす影響について,用いた呈示時間が順応効果を引き起こすのに十分であったかどうかを追加実験により検討した。同じ呈示時間でも顔知覚残効が生じること,それより短い呈示時間では知覚時間への影響が消失することを確認した。またこれまでの成果を英語論文にまとめ,国際学術誌で公表を行った(Sarodo, Yamamoto, & Watanabe,2024)。 (3)時間的オッドボール効果が,繰り返し刺激の知覚時間の減少により生じるという仮説を検証するため,再生法を用いて呈示された刺激全ての知覚時間を同時に測定し,比較を行った。その結果,一つ目に呈示された刺激の時間が以降の刺激の時間に比べて再生時間が短かった。この結果は従来の仮説に反するものの,用いた実験手法が先行研究とは異なり記憶の影響を受けやすいものであったことが原因となった可能性も示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
継続して行ってきた研究に加え,新たに実施した研究についても興味深い結果が得られ,知見の集積が進んでいる。成果の公表についても国内外の学会や論文誌で積極的に行っており,おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き実験室実験とオンライン実験を並行しながら研究を進める予定である。得られた成果については学会や研究会等で発表を行うとともに,論文を執筆して学術誌への投稿を行い,公表に努める。
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