Project/Area Number |
21K03235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
宇田川 誠一 日本大学, 医学部, 教授 (70193878)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | sine-Gorodon方程式 / 半離散的sine-Gorodon方程式 / 離散的sine-Gorodon方程式 / 楕円関数解 / 半離散曲面 / 離散曲面 / sine-Gordon方程式 / 半離散的sine-Gordon方程式 / 離散的sine-Gordon方程式 / リーマン・テータ関数 / ワイエルシュトラス・ペー関数 / サイン・ゴルドン方程式 / ハイパボリック・サイン・ゴルドン方程式 / アンチ・ド・ジッター空間 / 平均曲率一定曲面 / semi-discrete版 / discrete版 |
Outline of Research at the Start |
Linkage機構の代表的な例として Kaleidcycleと呼ばれる運動がある。運動を記述する方程式は sine-Gordon方程式の半離散化された方程式である。sine-Gordon方程式のより一般的に離散化された方程式は広田良吾氏が導入した差分方程式である。Kaleidcycleは周期的な運動なので楕円関数などの周期関数で解が書ける。各頂点がどのような軌跡でうごくかは座標表示することにより理解が可能となる。この研究では、その座標表示を求めて、Kaledcycleだけでなく対象をより広い範囲に広げられることを示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究課題について、2023年度は半離散曲面の構成方法についての良いアイデアが浮かび、研究課題にあるカライドサイクルの例を構成することや離散曲面を構成する問題を解決すべく長い時間をかけて計算を行った。その結果、半離散曲面の新たな構成法を確立することに成功し、具体例として2種類作成することができた。1つは、半離散サイン・ゴードン方程式の dn-解に対応するもので、もう1つは cn-解に対応することも分かった。離散パラメーターについて周期的な例も含んでおり、カライドサイクルの例を与えているといえる。 前年度に得られた結果は、離散曲面の可積分方程式の楕円関数解であり、それは上記の dn-解とよばれるものである。これについては、九州大学の梶原健司氏の指摘もあり、もう1つの cn-解を発見するに至った。そこで、それぞれの可積分方程式の解に対応する半離散曲面を構成する方針を得て、それを解決するに至った。 さらに、その構成法を少し修正することにより、Bobenko-Pinkall の意味での離散曲面(K-曲面)の例をいくつか構成することに成功した。こちらについても、可積分方程式は離散サイン・ゴードン方程式であるが、それの dn-解と cn-解を発見し、それらに対応する離散曲面を構成することができた。 多くの例を構成したが、それらを描画するために、Mathematica により描画を現在検討中である。論文についても現在執筆中である。 先行研究では、半離散曲面については、 S. Kaji, K. Kajiwara and S. Shigetomi, An explicit construction of Kaleidocycles があるが、これは楕円テータ関数を用いており、離散曲面の構成には応用できないが、我々のものは楕円関数を用いており、より明確な表示式となっていて、さらに、離散曲面の構成にも応用できる。Bobenko-Pinkallの K-曲面の例としては、非常に簡単な構成法を与えたことになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
良いアイデアが浮かび、その実施を、九州大学の梶原健司氏の助言もあり軌道に乗せることができた。具体的には、2023年に日本大学一般教育紀要に発表した論文「Sine-Gordon方程式の解法とその離散化」において"dn-解"を見つけていたが、その解を可積分条件とする半離散曲面の構成を、τ-関数の構成法を工夫することにより可能にした。さらに、上記の "dn-解"の他に、"cn-解"の存在が梶原氏により示唆され、実際に、"cn-解"の存在をしめすことができた。この "cn-解"を可積分条件とする半離散曲面の構成についても同様に行うことができた。これらの "dn-解"と "cn-解"を組み合わせることにより、Bobenko-Pinkallの意味での K-曲面の構成を行うことができた。 以上により、課題についての数学的な内容はほぼ完全に解くことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
課題についての数学的な内容はほぼ完全に解くことができたので、あとは、構成した半離散曲面または離散曲面について Mathematica を用いた描画を行う仕事が残っている。論文については執筆中であり、Mathematica を用いた描画が完成すれば、それを論文に取り込んで完成させる予定である。 論文の完成を待って、国内の学会等で成果を発表する予定である。
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