Asymptotic analysis of shallow water flows under the influence of topography
Project/Area Number |
21K03305
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
|
Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
大縄 将史 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (10443243)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 政尋 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30587895)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
|
Keywords | 選音速流 / 不連続点 / 漸近安定性 / 臨界点 / 浅水流 / 地形 / 漸近解析 |
Outline of Research at the Start |
本研究は山を越える気流や浅い海や川の流れなど,底面地形が大きな影響を及ぼす流れや波動の挙動を数学的に解析することを目的とする.川の流れの場合には川の合流や分流など平面的に流路が変化する状況も扱う. 川の堰において流れが加速されて乱れた後に穏やかな流れに戻るように,大気でも河川でも急勾配の地形の周りでは大きな変化を伴う流れが定常的に存在する.その流れ場には流速と音速が一致する場所や不連続点が含まれ,多様なダイナミクスが関わり,数学的に研究が進んでいない. このような学術的背景の下に,地形が重要な状況で定常流がどのように形成されるか,上流の流れが急変したときに流れ場がどのように応答するのかを研究する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題においては、地形の影響を受ける浅水方程式系の研究を進めている.この方程式系は,山越え気流や河川流を直接の対象とするが,太陽風やノズル内の気流にも関連が深い.なかでも、風が山を越える過程や水が堤防や堰を越える過程で加速される現象や、その下流にhydraulic jump(跳水)と呼ばれる不連続を持つ系の数学的な解析に取り組んでいる.流体力学的には、山頂より風上側の亜臨界流が山を越える際に連続的に超臨界に加速され,山の風下側で不連続に亜臨界に戻ることと解釈される. これまでは有界区間での浅水方程式や気体の流れの漸近安定性を示してきたが、本年度は摩擦を含む系が半空間において持つ定常解の安定性の問題に、これまでに開発してきた手法を応用した。それによってこれまで勾配が小さい場合に限定されていた定常解の安定性に関する成果をより一般の場合に拡張できることが見込まれる。 さらに、その過程でこれまでの証明で複雑な計算を要したいくつかの箇所を簡単にすることができることを見出し、執筆中の論文の改良を進めている。 また、津波や洪水のように、初期に水のない場所へ水が流れてゆくような状況について数値計算によってシミュレーションを行った。とくに、堤防を越えるような流れについては、堤防の頂上部では水の到達とほぼ同時に定常状態に達し、定常状態に一致する流れ場が堤防の前後に伸びてゆく様子が見出された。これは、局所的にリーマン問題を解くことによる定性的な説明と整合的であった。数学的に厳密な解析はまだ困難な情勢であるが、実用上極めて重要な現象であり、今後も本研究の成果を応用してこのような解析が困難だった流れ場に適用範囲を広げてゆきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有界区間の場合だけでは境界に現実的とは必ずしも言えない境界条件を設定するケースもあったが、非有界区間のケースも取り扱えることで問題設定がより現実的で応用範囲が広がった。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在、半空間の問題への取り組みを進めているが、全空間の問題に挑戦し、定常状態以外の特徴的な流れの構造がどのように維持されているかを解明したい。
|
Report
(3 results)
Research Products
(9 results)