Research on stabilization effect and qualitative properties of standing waves for variational problems with nonlocal interactions
Project/Area Number |
21K03317
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
|
Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
渡辺 達也 京都産業大学, 理学部, 教授 (60549749)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 慧 京都産業大学, 理学部, 准教授 (40774253)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | 非線形解析 / 変分問題 / 楕円型偏微分方程式 / 安定性解析 |
Outline of Research at the Start |
非局所的相互作用は物理・生物・工学など様々な分野の非線形モデルで現れ、それぞれのモデルにおいて本質的な役割を持つことが知られている。特に非線形光学においては、非局所性は波の屈折によって起こる。それにより定在波の爆発が制御され、安定化されるという提唱がされている。本研究では、非線形光学に現れる非局所的微分方程式に着目して、定在波の安定化効果を理論的に解明する。さらに、数値解析による可視化を試み、非局所項が定在波の形状にどのような影響を与えるかを数値シミュレーションによって推測する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、非線形シュレディンガー方程式における非局所的相互作用による定在波解の安定化に着目して、定在波の存在に関する閾値や定性的性質等を解析する。今年度の具体的な研究実績は次の通りである。静岡大学の足達慎二氏と慶應義塾大学の生駒典久氏共に、ソボレフ優臨界であることを許す非線形項を持つ半線形シュレディンガー方程式を考察して、変分法を用いて正値解の存在を示した。この研究結果は、学術雑誌「Manuscripta Mathematica」に掲載が決定している。本研究で用いたアプリオリ評価やレベル集合の解析手法は、他の微分方程式の研究にも応用できると期待している。特に、非局所項方程式において、ある種の近似を行うと準線形方程式が得られることが知られているが、準線形項の制御に本研究で用いたアプリオリ評価を応用できると考えている。 他には、ボルドー大学のMathieu Colin氏と共に、2次元シュレディンガー・マックスウェル方程式の定常問題や非線形光学で現れる他の微分方程式系における定在波解の安定性に関する研究を行った。また、マドリード・カルロス第3大学のPablo Alvarez-Caudevilla氏と共同で、4階非線形シュレディンガー方程式系の基底状態解の存在や分類に関する研究を行った。これらの研究内容については、現在論文を執筆中である。さらに、カリフォルニア州立大学のHichem Hajaiej氏と分数べきシュレディンガー方程式の定常問題に関する共同研究を開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の全体的な目標は、非線形光学に現れる非局所的微分方程式に着目し、非局所項による定在波の安定化を理論的に解明することである。それのスタートラインとなるのが、これまでに行ってきた準線形シュレディンガー方程式やシュレディンガー・マックスウェル方程式の研究であり、これらの研究の未解決部分を解決し、解析手法や理論を発展させることが、本研究を進める上で重要となる。 国内の共同研究者の足達慎二とは対面で研究打ち合わせを行い、順調に共同研究を進めることが出来た。また、海外渡航の制限緩和により、共同研究者がいるフランスとスペインに出張滞在し、そこで時間を掛けて研究打ち合わせを行うことが出来た。さらに、カリフォルニア州立大学のHichem Hajaiej氏を招き、研究打ち合わせを行うことも出来た。このように令和3年度には出来なかった対面による研究打ち合わせが出来たことにより、これまで進めてきた研究を順調に進展させることが出来た。 以上の理由により、研究計画はおおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度に得られた結果を基に、非線形シュレディンガー方程式における非局所的相互作用による定在波解の安定化の研究を進める。今年度に引き続いて、足達慎二氏氏を研究協力者として研究を行う。本研究を推進するために、研究協力者と定期的に研究打ち合せを行う。海外の共同研究者であるColin氏やAlvarez-Caudevilla氏とはメールを通じて連絡を取り合うが、出来れば彼らが所属する大学への渡航も行いたい。令和5年度には2つの国際研究集会で研究発表を行うことが決まっているので、その場で様々な研究者と積極的に情報交換を行う。同時に、KSU非線形解析セミナーを主催し、情報収集および共同研究のきっかけを作っていきたい。 また、研究代表者がこれまで行ってきた反応拡散系方程式や固有値最適化問題をより深く研究するために、今後は数値解析も積極的に取り入れる。そのために、研究分担者である京都産業大学の西慧氏や株式会社アイシンの井手貴範氏と微分方程式の数値解析に関する共同研究を行いたい。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)