非線形分散型方程式の線形化作用素に現れるレゾナンスの役割の解明
Project/Area Number |
21K03328
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12020:Mathematical analysis-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水町 徹 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (60315827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 陽平 九州大学, 数理学研究院, 助教 (70761493)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | KP-II方程式 / 弾性的な線ソリトン / 線形漸近安定性 / 多重線ソリトン / 線形安定性 / 中心安定多様体 / 非線形シュレディンガー方程式 / KPII方程式 / 水面波の線形安定性 |
Outline of Research at the Start |
長波長近似領域における3次元水面波方程式の線状孤立波解の線形安定性を,線形化KP-II 方程式の性質を利用して証明するとともに,比較的簡単な構造の多重線ソリトン解の(線形)安定性を研究する.さらに空間3次元水面波の運動を記述する長波長近似モデル(空間2次元の非線形分散型方程式になる) に現れる多重線状孤立波について,その線形安定性,線状孤立波のみを含む解の(非)存在,多重線状孤立波の時間発展の様子を解析することを目標とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度に続きKP-II方程式のP型とよばれる弾性ソリトンの線形安定性を指数的重み付き空間で研究した. KP-II方程式の二つの解が自己ベックルンド変換で結びつけられる場合, それぞれの解に対応するタウ関数の比がラックス対の核に属する.その性質を用いると2-線ソリトン解と1-線ソリトン解が自己ベックルンド変換で結びつけられる場合, それぞれの周りでの線形化KP-II方程式の解空間の対応を与えるダルブー変換の基本解はJost解を使って表示できる.昨年度までの研究では, 時間非依存のダルブー変換の基本解の性質を利用して,弾性的な2-線ソリトンの周りでの線形化作用素のスペクトル全体の集合は, 2-線ソリトンを構成する二つの1-線ソリトンの周りでの線形化作用素の連続スペクトルの重ね合わせになることがわかっていたが, P型の2-線ソリトンについては固有値が例外的に連続スペクトルの族に埋め込まれる可能性を排除できずにいた.2-線ソリトンの周りでの線形化作用素に0-固有関数がもし存在すれば,横断変数yを時間変数とみなした場合に,2-線ソリトンの周りでの線形化ブジネ方程式に時刻y=±∞で減衰する非自明解が存在することになる.本年度の研究では,KP-II方程式の時間非依存・時間依存のダルブー変換の対は2-線ソリトンと1-線ソリトンの周りで線形化したブジネ方程式の永年項条件をみたす部分解空間の同型写像を与えること,1-線ソリトンの周りでの線形化作用素は固有値を持たないことを用いて0が固有値でないことを証明した.この結果,KP-II方程式の弾性的な2-線ソリトンを構成する各線ソリトンに加えた摂動の時間発展の線形近似は,その主要部分がそれぞれの線ソリトンの尾根の上を一定速度で伝わる波であることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
弾性的な2-線ソリトンについては, 非線形安定性の研究に必要となる線形作用素の性質が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
弾性的な2-線ソリトンについては, 線形近似のレベルでは各線ソリトンに加えた摂動がもう一方の線ソリトンに流れ込むことなく, 線形化方程式の解の主要部分は1-線ソリトンの場合と同様に消散波動方程式に従って時間発展することが分かったが, 共鳴線ソリトンの場合は一つの線ソリトンに加えた摂動が他の線ソリトンに流れ込むことが期待される. 弾性的な2-線ソリトンの研究で得られた方法論を利用して共鳴ソリトンの研究を進める.
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)