Project/Area Number |
21K03507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
古川 勝 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (80360428)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | MHD安定性 / 疑似アニーリング / エネルギー極小 / 非正準Hamilton力学理論 / Casimir不変量 / 非正準ハミルトン力学 |
Outline of Research at the Start |
核融合プラズマのMHD線形安定性は,スペクトル解析やエネルギー原理によってかなりのことが調べられてきたが,臨界安定な系の非線形不安定性や負エネルギーモードの存在など,未解明の点も残されている.MHD平衡に微小摂動を加えたときのエネルギー増減の様子を疑似アニーリング法を用いて調べ,状態空間内でのエネルギーや不変量の“等値面”の構造を捉えることにより,非線形不安定性や負エネルギーモードの物理と数理を明らかにすることが研究目的である.本研究により,スペクトル解析では安定でも潜在的に危険なMHD平衡に関する知見が得られ,MHD安定性に裕度をもった平衡が求められる炉設計に貢献できる.
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Outline of Annual Research Achievements |
磁場閉じ込めプラズマによる核融合研究では,磁気流体力学(MagnetoHydroDynamics, MHD)的な運動に対して安定な力学平衡を作ることが必須である.MHD安定性はエネルギー原理やスペクトル解析といった方法を用いる理論で解析されてきたが,負エネルギーモードや臨界安定な系の非線形不安定性といった未解明な点が残されている.本研究では,MHDモデルのハミルトン構造を利用し,系のエネルギーを単調減少させることができる疑似アニーリング(Simulated Annealing, SA)法を用い,既存の方法ではわからなかったMHD平衡・安定性の性質を調べている.令和3年度までの研究で,磁気エネルギーと運動エネルギーの片方がなかなか減少しないことにより,エネルギー極小状態(平衡)に至ったかどうかの判定が数値計算的に非常に難しいことがわかっていた.令和4年度は,このエネルギー減少をバランスし緩和を加速させる方法を考案した.平衡プラズマ流がない場合には,理論的予測の通り,SAによって中立安定な平衡に戻ることを示した.この成果は令和4年9月にPhysics of Plasmas誌に掲載され,Editor’s Pickに選ばれた.令和4-5年度は,エネルギーを単調減少させる経路を取るSAに,エネルギーを保存する経路を加えた場合に,平衡への緩和を加速できないかを調べた.SA単独の場合よりも緩和が早くなるかどうかは,系の運動エネルギーが大きく変化するかどうかによっていることを示す結果が得られた.計算物理学に関する国際会議のプロシーディングが掲載可となった.さらに,負エネルギーモードが存在する磁気回転不安定性の解析のために4場の簡約化モデルを導出し,そのハミルトン構造を含め研究を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は,エネルギー極小状態(平衡)への緩和を加速できる方法がないかを検討するために,エネルギーを単調減少させる経路を取るSAに,エネルギーを保存する経路を加えて,平衡への緩和の様子がどのように変わるかを調べた.エネルギーを保存する経路を加えることによって緩和が早くなる場合は,運動エネルギーが大きく時間変化していた.その理由を調べるために,MHDモデルのある側面を模擬する有限自由度の力学系モデルを作った.このモデルは負エネルギーモードの研究にも用いることができ,研究を継続している.また,負エネルギーモードが存在する系でSAを行った場合に何が起こるかを調べるために,磁気回転不安定性を再現できる4場の簡約モデルを導出した.線形解析によって先行研究を再現している.また,このモデルのハミルトン構造を明らかにしつつある.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度から継続して,有限自由度のモデルを用いて緩和の加速ならびに負エネルギーモードがある系について研究を進める.また,4場の簡約モデルを用いて負エネルギーモードの解析を進め,さらに疑似アニーリングを行う.これらの成果を国内外の学会で発表するとともに,論文にまとめられるように研究を進める.
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