複数EC高調波による加熱電流駆動で生成される高エネルギー電子の制動放射計測
Project/Area Number |
21K03510
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
恩地 拓己 九州大学, 応用力学研究所, 助教 (00727216)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 球状トカマク / 電流駆動 / 電子サイクロトロン加熱 / 制動放射X線 / プラズマ / 高エネルギー電子 |
Outline of Research at the Start |
トロイダル磁場の勾配が強い球状トカマクでは,加熱高周波を特定帯域内で選択することで複数の電子サイクロトロン(Electron Cyclotron, EC)高調波共鳴層がプラズマ閉じ込め領域に共存する状態を作り出せる.電子が数十keVのエネルギーを持つ場合,斜め伝播するEC波は電流駆動方向に動く電子に強く共鳴する.この共鳴条件の対称性の破れにより,電流駆動方向に動く電子は選択的に加熱され,正味の電流が流れる.本研究では制動放射硬X線を二次元計測して高エネルギー電子の空間分布を観測し,共鳴条件の対称性がどのように破れているかを実験的に調査する.
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Outline of Annual Research Achievements |
九州大学の球状トカマク実験装置QUESTにおける電子サイクロトロン加熱では,高エネルギー電子の影響で28 GHz高周波の第二-四高調波共鳴がプラズマの広域で起きる.相対論的ドップラーシフトが起きて高周波の共鳴条件が変化し,電流駆動(フォワード)方向に運動する電子が逆(バックワード)方向に運動する電子よりも加熱されて正味の電流が流れる.この電流駆動機構を明らかにするためには高エネルギー電子のダイナミクスを理解することが鍵になる.そこで高エネルギー電子に起因する制動放射X線の空間分布観測を行っている. 本研究では,検出器として80 x 80のCdTe(カドミウム・テルル)アレイ素子を有するHEXITECを利用して広い視野を持つX線ピンホールカメラを開発した.この検出器は5 kHzのフレームレートで200 keV以下のX線スペクトルを取得出来る. QUEST装置における実験では,プラズマ電流50 kAを超える球状トカマクの観測に適用した.画像解析の結果,プラズマからの放射及び高エネルギー電子がプラズマ対向壁やリミタに衝突する際の放射の両方が重なり合った二次元X線分布が撮影されていることがわかった.強い放射があるリミタ部のX線スペクトル上に,材料であるタングステンの特性X線のピークがある.内側リミタと外側リミタではスペクトル形状に差があり,特に外側リミタでは100 keV以上のX線カウントが多く,フラット形状のスペクトルが観測された.これは100 keV以上のエネルギーを持つ捕捉電子群がスクレイプオフ層に存在していることを示唆している.さらにRF加熱パワーオフの瞬間にプラズマ対向壁からの制動放射は急減し,フォワード方向とバックワード方向の放射が非対称である二次元分布が観測された.この分布は高エネルギー電子がプラズマ電流を担っていることを示す観測結果である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
二年目はHEXITECで得た二次元X線画像のデータ解析を進めることが出来た.プラズマからの制動放射に対し,プラズマ対向壁からの放射が予想よりも強かったため,二次元分布の解釈に時間を要した.リミタ部からの放射で得たX線スペクトルは特徴的であり,その理解のために高エネルギー電子の粒子軌道解析にも取り組んでいる.当初は二年目にHEXITECを使った実験を行う予定であったが,実験を一年目に行い,二年目はデータ解析を進めた経緯があり,HEXITECを使ったX線カメラの開発とプラズマ計測は順調に進捗している. 一方シンチレータを使った二次元X線カメラの開発は遅れている.シンチレータを選定すれば実験に取り組むことが出来る段階にはある.
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Strategy for Future Research Activity |
開発が遅れているシンチレータを使ったピンホールカメラを開発する.ピンホールカメラ内に設置するシンチレータプレートを選定し,トカマク実験に適用してX線観測を行う.このときシンチレータの発光を高速カメラで撮影し,X線の二次元分布を高速・高解像度で観測する予定である.またプラズマからの制動放射を選択的に観測するために,トカマク閉磁気面構造を通る視線の先にある金属対向壁上にセラミクスを設置することを計画している.またコンパクトなCdTe検出器アレイを開発してフォワード方向とバックワード方向からのX線を観測し,その比較を行う.
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)
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[Presentation] 球状トカマクQUESTにおける電子サイクロトロン加熱/電流駆動へのトロイダル電 場の影響2021
Author(s)
恩地拓己, 出射浩, 福山雅治, 渡邉理, 武田康佑, Y. Zhang, 池添竜也, 長谷川真, 黒田賢剛, 井戸毅, 花田和明, 中村一男, 江尻晶, Y. Peng, 假家強, 福山淳
Organizer
日本物理学会2021年秋季大会
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Author(s)
恩地拓己 , 出射浩 , 福山雅治 , 渡邉理 , 武田康佑 , Y. Zhang , Y. Wang , 池添竜也 , 長谷川真 , 黒田賢剛 , 井戸毅 , 花田和明 , 中村一男 , 江尻晶 , Y. Peng , 假家強 , 福山淳
Organizer
第38回 プラズマ・核融合学会 年会
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