Project/Area Number |
21K03515
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
鈴木 千尋 核融合科学研究所, 研究部, 助教 (30321615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 恵介 京都大学, 工学研究科, 助教 (10637705)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | タングステン / 分光モデル / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
国際熱核融合実験炉ITERにおけるプラズマ中のタングステン挙動の解明に寄与するため、複雑な構造を持つタングステンイオンからの極端紫外スペクトルに関する分光モデルを、機械学習を活用した実測ベースで構築する。広範なプラズマパラメータ領域で観測された大量のスペクトルデータの機械学習に基づき、エネルギー準位構造や準位間の遷移レートを少数のパラメータでモデル化し、電子温度依存性や原子番号依存性が実測を再現するように調整することで、分光モデルを高精度化する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ITERプラズマの周辺部に存在しうる、中程度の価数のタングステン多価イオンからの極端紫外・軟エックス線領域の発光スペクトルは、膨大な数の発光線が密集したUnresolved Transition Array (UTA) と呼ばれる擬似連続的な構造に、離散的なスペクトル線が重畳した非常に複雑な構造を持つ。本研究では、幅広いパラメータを持つプラズマからの大量のタングステンスペクトルデータに基づき、複雑なスペクトル形状とプラズマパラメータの関係について、機械学習の手法を活用することで実測ベースでモデル化して解析することを目的とする。昨年度から開始した、ベオグラード大学(セルビア)との共同研究による、変分オートエンコーダーに基づく機械学習アルゴリズムの構築について、モデルに入力するプラズマパラメータを見直すことで、波長5nm付近に現れるUTAスペクトルのモデルによる再現性を改善した。具体的には、中心温度に加え、小半径の異なる二箇所の位置の温度と、タングステン入射後の放射強度を入力パラメータとして加えたランダムフォレストの回帰モデルを構築し、三次元の潜在空間にマッピングした。この成果について、国際会議発表および査読付き論文の投稿に向けた準備を進めた。核融合科学研究所の大型ヘリカル装置(LHD)実験におけるタングステンのスペクトルデータの拡充、およびレーザー生成プラズマからのタングステンスペクトル観測のための実験システムの構築についても、前年度に引き続き継続した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
変分オートエンコーダーに基づく機械学習アルゴリズムの構築に関して、モデルによるスペクトルの再現性の更なる改善のため、入力プラズマパラメータの大幅な見直しが必要となったことにともない、その成果発表に向けた準備が遅れている。また、一部の国際会議・国内学会について延期や社会情勢による参加見送りの影響で、成果発表計画にも見直しが必要となった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに構築したレーザー生成プラズマ装置に、既存の極端紫外分光器や新たな高分解能分光器を設置し、様々なレーザー照射条件下でタングステンUTAスペクトルのデータを蓄積する。変分オートエンコーダーに基づく機械学習アルゴリズムの精度改善について、引き続きベオグラード大学(セルビア)との共同研究を継続し、今後予定されている国際会議や、査読付き論文での成果発表を行う。
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