磁場と内部構造を持つ連星中性子星の一般相対論的準平衡解
Project/Area Number |
21K03556
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
谷口 敬介 琉球大学, 理学部, 教授 (70586528)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 中性子星 / 連星中性子星 / 準平衡解 / 内部構造 / 連星系 / 数値計算 / 一般相対論 / 宇宙物理 / 磁場 |
Outline of Research at the Start |
近年、連星中性子星の合体時に放出された重力波が観測され、その電磁波対応天体の多波長観測も行われるようになった。それらの観測データをもとに、中性子星を構成している高密度核物質の状態方程式(密度と圧力、温度などの関係式)の情報が得られたが、さらに詳細な情報を得るためには、中性子星の内部構造や磁場構造を取り入れた連星中性子星モデルの構築が必要である。 本研究では、連星中性子星の合体より前の準平衡段階(公転周期よりも重力波放出による軌道収縮時間の方が十分長い段階)に着目し、中性子星に内部構造と磁場構造を入れた場合の一般相対論的モデルを構築する。そのモデルを用いて、合体直前の物理過程の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、連星中性子星の合体時に放出される重力波の観測データを解析することにより、中性子星の状態方程式の情報を得ることができるようになった。さらに詳細な中性子星内部の情報を得るためには、中性子星の内部構造や磁場構造を取り入れた一般相対論的な連星中性子星モデルを数値的に構築することが必要である。本研究では最終目標として、中性子星の中心部分に存在するコアが超流体中性子と超伝導陽子の2流体で構成されているとし、さらに中性子星が磁場を伴っている状態で、連星中性子星の進化系列の準平衡段階での物理過程を解明することを掲げている。このモデルによって構成した準平衡解を用いて、内部構造や磁場構造が中性子星の潮汐変形度などの物理量に対して与える影響を調べ、さらに、その準平衡解を連星中性子星合体シミュレーションの初期データとして提供し、重力波物理学に貢献することを目指している。 今年度の計画では、昨年度完成させた定式化を用いて、中性子星を2流体として扱った連星中性子星の一般相対論的準平衡解を求めるための数値計算コード開発を行い、完成させるということを目指していた。コード開発は重力場の方程式を解く部分と流体の方程式を解く部分に分かれるが、今年度は前者を完成させることができた。しかし、後者はまだ開発中で、年度内に終わらせることができなかった。また、今年度中に取り掛かる予定であった磁場を伴った場合の定式化については、ニュートン重力を用いて概要を掴む段階まで到達したが、一般相対論を用いた完全な定式化は、年度内に完成させることができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度の研究計画は、1.中性子星全体を2流体の完全流体として扱った場合について、昨年度完成させた定式化に基づいて数値計算コードを開発し、準平衡解を構成する、2.中性子星全体を1流体として扱った場合について、磁場を伴った連星中性子星の定式化を行い、年度内に数値計算コード開発に取り掛かる、というものであった。 これらの研究を遂行するため、まず2流体の場合の数値計算コード開発に取り掛かったが、新型コロナウイルス感染症の第7波、第8波のため、研究以外の業務等に時間を割かざるを得ない状況になり、結果として、数値計算コードの重力場の方程式を解く部分は完成させることができたが、流体の方程式を解く部分については完成させることができなかった。また磁場を伴った場合についても、ニュートン重力を用いて概要を掴むところまでは辿り着いたが、一般相対論を用いた定式化を完成させることはできなかった。初年度と2年目である今年度の研究の遅れが蓄積した結果、遅れていると判断せざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
まずはじめに、中性子星全体を2流体として扱った連星中性子星の準平衡解を求める数値計算コード開発を続け、完成させる。この数値計算コード開発は、流体の方程式を解く部分を残すのみなので、次年度の前半で完了させる。次に、中性子星全体を1流体として扱い、連星系内のそれぞれの中性子星に磁場を与えた場合について、連星中性子星の一般相対論的準平衡解を求める定式化を行う。さらに、次年度内に磁場を伴った場合の数値計算コード開発を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)