Project/Area Number |
21K03560
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
富沢 真也 豊田工業大学, 工学部, 教授 (20624042)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 高次元ブラックホール / 厳密解 / ブラックホールの一意性 / 超重力理論 / non-BPS / ブラックストリング / 修正重力理論 / 逆散乱法 / 安定性 / ガウスボンネ / ブラックホール / 高次元 / 重力理論 / 一般相対論 |
Outline of Research at the Start |
近年、ブレーンワールドやAdS/CFT対応の登場によって、時空次元が4よりも大きな高次元ブラックホールは、重要な地位を築きつつある.しかし、4次元ブラックホール解とは異なり、高次元ブラックホール解は、唯一つではないことが明らかにされてはいるが、現時点で全ての高次元ブラックホール解が発見されたかどうかは自明ではない. これまでの高次元ブラックホール解に関する多くの研究では、様々なトポロジーのブラックホールを記述する解が構成されてきたが、本研究の目的は、ブラックホールの外部領域が非自明なトポロジーを持つ新しいタイプのブラックホールの正則解を構成し、安定性解析を行うことである.
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Outline of Annual Research Achievements |
1993年にFriedman, Shleichi, Wittが証明した「位相検閲定理」は、4次元の漸近的に平坦な時空では、ブラックホールの外部領域は自明なトポロジーしか許されず、穴やハンドルのような非自明な構造が存在しないことを示している。しかし、この定理は5次元以上の漸近平坦なブラックホール時空では、非自明な構造を禁止していないため、高次元時空では非自明なトポロジーを持つブラックホールの解が存在する可能性がある。これは、想定以上に多くの未発見のブラックホール解が存在することを示唆している。論文「A Capped Black Hole in Five Dimensions, R. Suzuki, S. Tomizawa, to be published in Physical Review D(Letter)」では、5次元最小超重力理論で、定常かつ漸近平坦で、ブラックホールの位相が球面でありながら、外部領域が非自明な位相を持つ非BPSブラックホールの正則解を世界で初めて構成した。従来知られているCvetic-Youmのブラックホール解と我々が求めた解の存在は、球形ブラックホールの一意性の破れを示している。また、論文「Solution Generation of a Capped Black Hole, R. Suzuki, S. Tomizawa, to be published in Physical Review D」や「New construction of a charged dipole black ring by the Harrison transformation, R. Suzuki, S. Tomizawa, Physical Review D 109, 084020 (2024)」では、五次元最小超重力理論でブラックレンズ解やブラックリング解を構成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は、五次元真空アインシュタイン方程式の厳密解を求めようとしていたが、予想に反して正則な解が見つからなかった。しかし、五次元超重力理論の枠組みの中で帯電ブラックホール解として見つけることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、位相検閲定理が予想するブラックうホールの外部領域の位相の中で最も単純な解がみつかったので、より一般的な外部領域の位相をもつようなブラックホール解を求める。
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