Project/Area Number |
21K03622
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
小野寺 仁人 国立天文台, ハワイ観測所, 助教 (40778396)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 銀河進化 / 銀河 / 観測天文学 / 銀河天文学 / 銀河形成 |
Outline of Research at the Start |
現在の宇宙では、恒星の大部分が星形成活動を示さず「静的な進化」をする大質量楕円銀河に存在する。これらの楕円銀河は、80億年以上前には現在のわずか2割程度の大きさしかなくコンパクトであった。このような銀河の形成とサイズ進化のメカニズムの解明は、銀河形成における謎のひとつである。一方、遠方の銀河は暗いため、詳細な観測は本質的に難しい。本研究では、近くの宇宙に存在するコンパクトな星形成銀河を、遠方のコンパクト楕円銀河の祖先のに似た天体とみなし、さまざまな物理状態の詳細なマッピング観測をおこなう。得られたデータから星形成の様子を解明し、大質量コンパクト楕円銀河形成シナリオに強い制限を与える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、赤方偏移2程度で観測されている遠方楕円銀河に特徴的なコンパクトな形態の起源を含む、大質量銀河の形成及び進化の解明である。2022年度は、2021年度に引き続き、すばる望遠鏡の微光天体分光撮像装置 FOCAS の面分光モードを用いて観測された赤方偏移z=0.4のコンパクトな星形成銀河のデータの解析を進めた。銀河内の速度構造の測定について面分光装置の疑似スリットによる波長較正への影響が指摘され、この影響の評価などが必要なことがわかった。また、これらの天体は赤方偏移z=0.4で星形成をおこなっているコンパクト銀河を、赤方偏移2以上の遠方で星形成をおこなっているコンパクトな星形成銀河に類似したものとして扱っている。一方、近赤外線の面分光観測をもちいることで直接遠方の星形成銀河を観測できる。そこで、期間限定で利用可能になったすばる望遠鏡SWIMSの面分光観測をもちいて、赤方偏移2-2.5で冷たいガス降着の兆候が見られる領域のコンパクトな星形成銀河のフォローアップ観測の提案をおこない、採択された。しかしながら、観測はマウナロア山の噴火の影響をうけて期待したデータを取得することができなかった。また、新しく利用可能になったジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)のデータをもちいて、より遠方の赤方偏移3-5にある楕円銀河の探査をおこない、数密度の測定をおこなったところ、大質量のものについては先行研究と概ね一致することがわかった。一方、低質量の楕円銀河についてはJWSTの高品質なデータによってはじめて詳細な調査が可能になり、星形成銀河とは異なり、低質量になればなるほど数密度が多くなるわけではないことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すばる望遠鏡のFOCASによって取得されたデータについて疑似スリットによる影響が指摘され、その評価や影響の取り扱いについての検討が必要になった。また、すばる望遠鏡でのSWIMSの観測がマウナロア山の噴火の影響を受けて十分な質のデータを取得することができずに終わってしまった。一方、JWSTのデータが利用可能になり、新たな知見が得られるようになることで、フォローアップ観測やプロジェクトの進展も見られている。新型コロナウイルス感染症による移動の制限などが緩和されてきた年度の終盤では対面での議論の機会を得られるようになってきたが、それまでは十分かつ効率のよい議論が展開できず、よい進捗を遂げることが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は遅れを取り戻すべくデータの解析を推進する。また、SWIMSでの観測機会は当面失われてしまったが、他の観測手法を用いることによって遠方での楕円銀河形成の現場を直接観測する試みも継続して推進する。さらに、可能な限り対面での議論や研究発表の機会を設けたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)
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[Journal Article] AGN feeding and feedback in Fornax A2021
Author(s)
Maccagni F. M.、Serra P.、Gaspari M.、Kleiner D.、Morokuma-Matsui K.、Oosterloo T. A.、Onodera M.、Kamphuis P.、Loi F.、Thorat K.、Ramatsoku M.、Smirnov O.、White S. V.
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Journal Title
Astronomy & Astrophysics
Volume: 656
Pages: A45-A45
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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